新食体験、ガスマーブル
2025-12-18 15:05:26

ココアやナツメグが創り出す新しい食の体験、ガスマーブル登場

ココアやナツメグが創り出す新しい食の体験、ガスマーブルの魅力



大阪工業大学の応用化学科、高分子材料化学の藤井秀司教授を中心とする研究グループが発表した「ガスマーブル」は、まるで小さなシャボン玉のような見た目の食用カプセルです。このプロジェクトでは、ココア、ナツメグ、カレーパウダーなどの食用パウダーを使用し、色や香りを楽しむ新しい食体験を可能にします。

このガスマーブルは、特にその形成における「ぬれ性」の重要性が明らかにされました。具体的には、粒子が水をどの程度はじくかが、ガスマーブルの形成と安定性に大きく関わっていることが研究を通じて示されました。この発見により、食品分野での応用がさらに期待されています。

ガスマーブルの背景と研究の進展



昨年、研究グループはシナモン粒子を用いて、食用のガスマーブルが形成できることを発表し、大きな注目を集めました。その後の研究で、今回新たにココアやナツメグ、カスタードパウダーなど、身近な食材を用いても安定したガスマーブルを形成できることを確認しました。これにより、さまざまな風味を持つカプセルを食品に取り入れることで、見た目や味わいを豊かにする可能性が広がっています。

この技術は、分子ガストロノミー(分子美食学)の領域においても非常に注目されています。シェフや料理人たちによる創作料理に新たなインスピレーションを提供するだけでなく、食品保存や香料の長持ちにも役立つとされています。

ガスマーブルの用途と期待される展開



ガスマーブルは、甘いもののトッピングとしても非常に魅力的です。スイーツに飾り付けをすることで、見た目にも華やかさをプラスし、味や香りを閉じ込めることができます。また、食材由来の粒子を使用しているため、安全性が高く、安心して楽しむことができます。

さらに、教育の現場でも利用価値があります。子供たちが科学的な原理を学ぶための教材として活用できるほか、アートの表現にも役立つでしょう。例えば、ガスマーブルを用いたアート作品は、食と芸術を融合させる新しい形として多くの人々の関心を集めることが考えられます。

国際的な共同研究による成果



この画期的な研究は、日本学術振興会科学研究費補助金基盤研究(B)の支援を受け、フランス国立農業・食料・環境研究所のAnne-Laure Fameau博士との共同研究を通じて進められました。研究成果は、2025年12月11日付で学術雑誌『Journal of Colloid and Interface Science』に掲載され、専門家の間でも注目されています。

ガスマーブルがもたらす新しい食の体験は、今後の食品業界やレストラン、教育現場において、どのような変化をもたらすでしょうか。私たちコモンライフの一部として、ぜひ注目していきたいところです。公式なリンクについてはこちらから参照できます。


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