茨城生まれの新たなレンコン「みろく蓮根」の魅力
茨城県は、日本一のレンコン生産地として知られていますが、最近、合同会社ハスラボが開発したブランドレンコン「みろく蓮根」が注目を集めています。この蓮根の最大の特徴は、リンゴの甘さに匹敵するというその糖度です。
循環型農業の意義
「みろく蓮根」は、酒造や醤油メーカーの副産物を利用した土壌改良を行う循環型農業の一環として生産されています。これにより、環境に優しい農業が実現されており、土壌の質が向上し、農作物の品質も劇的に向上しました。
蓮根生産の背景
茨城県では、長い間、さまざまなレンコン品種が栽培されてきましたが、それらは良質であるにもかかわらず、見た目の美しさや合格基準へ適合させる過程で、多くが生産者から敬遠されています。しかし、ハスラボはこれらの昔からの品種に注目し、独自の取り組みを通じてその潜在的な味わいを引き出しています。
幾つもの効果をもたらす副産物の再利用
- - 土壌環境の改善:酒粕や醤油粕の使用により、土壌の質が大幅に改善されています。これにより、作物が健やかに成長する環境が整備されています。
- - 微生物の活性化:酒粕には多くの有用な微生物が含まれており、これが土壌の栄養吸収能力を向上させています。このサイクルが、さらに高品質なレンコンの生産につながるのです。
- - 病害対策:酒粕を用いた自然な病害対策により、農薬に頼らずに栽培が行えるため、安心して食べることができるレンコンが生まれました。
目指すべき甘さ、リンゴのような「みろく蓮根」
レンコンの糖度は、通常、夏に4~6度、冬に最大10度程度です。しかし、ハスラボの「みろく蓮根」は夏場に9度を記録し、さらに冬場の収穫時には糖度13度の達成を目指しています。この数値は、まさにリンゴと同じ甘さであり、驚異的です。
ハスラボの代表、濵田雄太氏は、「この甘さはぜひ試してほしい」と語ります。「みろく蓮根」をかじれば、シャキシャキの食感と共に口いっぱいに広がるみずみずしい甘みを楽しむことができます。これは、レンコンの新たな魅力を伝える大きな第一歩です。
新しい食文化の創出に向けて
「みろく蓮根」は茨城県内の飲食店やスーパーマーケットでも販売され、多くの人々にその魅力を伝える役割を果たしています。地域の中で、この蓮根の価値を理解し、広めることが、未来の食文化の形成に寄与します。
ハスラボが進めるこの取り組みは、農業と地場産業の強固な連携によって、地域資源の循環モデルを活性化させています。これからも、多くの人々が「みろく蓮根」の甘さを体験し、持続可能な農業に寄与することが期待されています。
取材・試食の案内
ハスラボは取材に対して非常にオープンで、取材受付期間は2025年の12月まで続きます。興味のある方はぜひ、レンコン畑や「みろく蓮根」の試食を通じて、その魅力を直接感じてみてください。
今後も、この「みろく蓮根」を利用した新しいレシピや食文化の発展に期待が高まります。これからの時代に求められる持続可能な農業の形と、新しい食の楽しみ方を提案する「みろく蓮根」。あなたもぜひ味わってみてはいかがでしょうか。