新しい食の可能性、Re.BooooN!のバターサンドとは
最近、注目を集める「規格外フルーツ」を活用した新しいバターサンドが登場しました。これは、株式会社トリプルバリューが運営するブランド、Re.BooooN!(リブーン)と辻󠄀調理師専門学校のインターン学生たちによる共同開発の成果です。フードロス問題を真剣に考える中で生まれたこのバターサンドの詳細をお伝えします。
規格外食材の現実
日本の農業では、形やサイズ、傷などの理由から流通に乗らない「規格外食材」が数多く存在しています。これらの食材は、時に廃棄されてしまうことが多く、農業現場には大きな課題があります。Re.BooooN!は、この問題を解決するために、農家と相談しながら、規格外食材を“利益が残る価格”で買い取る取り組みを行っています。そして、買い取った食材を使用し、国産・無添加にこだわった商品に生まれ変わらせています。
辻󠄀調理師専門学校との共同開発
今回の新商品は、辻󠄀調理師専門学校の高度調理技術マネジメント学科の学生たちと共同で開発されました。学生たちは1ヶ月間にわたり、Re.BooooN!での研修を経験し、規格外フルーツの背景を学びながら実際の商品開発に参画しました。
学生たちが手がけた「規格外フルーツのバターサンド」
開発されたバターサンドの特徴は、規格外フルーツを贅沢に使用し、女性にも好まれる上品な味わいに仕上がっている点です。具体的には、以下の特長があります:
- - 国産・無添加のフルーツを贅沢に使用:新鮮な素材の味をしっかりと引き出しています。
- - フルーツの個性を活かしたバタークリーム:クリーム部分でもフルーツの香りを大切に表現。
- - クッキー生地の食感と口溶けのバランス:絶妙な食感が楽しめるように設計されています。
実際に使用する果実は、時期によって異なりますが、どの果実も高品質で、スイーツとして新しい価値を持っています。今春、ECサイトでの発売が予定されています。現在、最終調整と準備を進めているところです。
30回以上の試作で理想の形に
学生たちはただ商品を開発するだけでなく、通常業務にも参加し、Re.BooooN!の特徴やお客様層を学びました。その後、「バターサンド研究」を行い、競合調査、試作、改良、試食会を経て、30回以上の試作を重ねました。
「一つ食べると重く感じがちなバターサンドでも、最後まで食べやすく、思わずもう1つ食べたくなる味わい」をテーマに試作を繰り返しました。
例えば、クッキー生地の段階では、「バターが強すぎる」「食べにくい」といった課題に直面し、配合を調整。クリーム部分でも「重すぎる」という問題を克服するために、材料や配合を徹底的に検証していきました。こうした努力の結果、果実の主張をしっかりと残しながらも、軽やかで満足感のあるバターサンドが完成したのです。
今後の展望
Re.BooooN!は今後も、全国の農家や食の専門学校との協働を広げ、規格外食材の楽しい利用方法を探求していきます。また、次世代の料理人育成に向けても力を入れ、新たな商品づくりを推進していく方針です。
Re.BooooN!について
年間約200万トンもの野菜や果物が規格外と見做され、廃棄されているという現実があります。Re.BooooN!は、そうした規格外の農作物を丁寧に買い取り、高品質のフルーツバターやジャムに再生するブランドです。この取り組みにより、食品ロス問題の解決にも寄与しています。「美味しく、楽しく、フードロスの解決に貢献する」をモットーに、より良い食文化の実現を目指しています。