パメラ・トゥリゾの新たな作品展がKAOTOGRAPHIEで開催
2025年4月12日から5月11日まで、京都にて開催されるKYOTOGRAPHIEのサテライトイベント「KG+」において、コンゴ民主共和国出身のアーティスト、パメラ・トゥリゾの最新写真展『Mababu ‒ 先祖の霊』が展示されます。彼女の作品は、アフリカ人女性が抱えるアイデンティティの葛藤と美しさを問うものであり、観る者に強いメッセージを伝えます。
彼女とパルファン・クリスチャン・ディオールとの出会いは、2020年にさかのぼります。当時の『ディオール ヤング フォトグラフィー&ビジュアル アーツ アワード』で、トゥリゾは「ダブル アイデンティティー」と名づけた作品シリーズで最優秀賞を受賞しました。このシリーズは、アフリカン・ウィメンのアイデンティティが持つ豊かさとその背後にある葛藤を鋭く捉えています。
DIORはトゥリゾの才能を高く評価し、彼女の活動を支援し続けています。今回の展示においても、KYOTOGRAPHIEのような国際的なプラットフォームにおいて彼女の作品が披露されることは、彼女のキャリアをさらに発展させる貴重な機会です。
新作『Mababu ‒ 先祖の霊』について
新作『Mababu ‒ 先祖の霊』は、アフリカ大陸における奴隷制度の歴史を再考し、無視されてきた女性たちの役割を浮き彫りにします。彼女はプランテーションでの綿花やタバコの栽培、家事労働、そして性的搾取などをテーマにした12枚の写真を通じて、見捨てられた女性たちがどれほど強く、勇気ある存在であったかを描き出します。
トゥリゾは、「衣装は、色、形、テクスチャーの面から物語をより鮮明に伝える重要な要素です。明るい色は作品に希望と命を吹き込んでくれ、私の作品作りには欠かせません」と語っています。彼女自身がデザインした衣装は、劣悪な環境にも関わらず、女性たちの美しさと尊厳を表現しています。
また、編み込まれた髪型は奴隷女性たちが搾取の場から逃れるための地図として使用される象徴的な意味を持ち、希望の象徴ともなっています。これらの要素が組み合わさり、トゥリゾの作品は見る者に深い感動を与えます。
展示会の詳細
『Mababu ‒ 先祖の霊』は、京都のSferaで展示されます。会場はヨーロッパ写真美術館(パリ)のアートディレクターであるクロチルド・モレットがデザインしたミニマリストな空間であり、作品との親密な関係を感じさせます。トゥリゾが抱く祖国への愛と希望が、展示を通じてひしひしと伝わってきます。
この機会にぜひ、京都の写真祭でアートと歴史が交差する瞬間を体験してみてはいかがでしょうか。
イベント情報
サテライトイベント「KG+」
日程: 2025年4月12日(土)~ 5月11日(日)
パメラ・トゥリゾ写真展『Mababu ‒ 先祖の霊』
場所: 京都市東山区縄手通り新橋上ル西側弁財天町17 スフェラ・ビル
ぜひ、新たな文化に出会う旅に出かけてください!