日清オイリオが実施した2025年中食・外食調査の概要
日清オイリオグループ株式会社が発表した『生活科学研究レポートNo.52』は、日々の食生活に関する意識を探るための貴重な資料です。本レポートは、2019年から続く中食と外食に関する調査の一環で、幅広い年代を対象に実施されました。今回は、20代から70代にわたる参加者に焦点を当て、その結果から見えてくる中食・外食の利用状況や意識について解説していきます。
調査結果の概略
調査によると、中食を「月に1回以上購入する」と回答した人は、20代を除く全世代で70%を超え、外食に関しても約60%の人々が月に1回以上利用している結果となりました。この数字からも、各世代において中食と外食が身近な存在であることがうかがえます。
増加理由と減少理由
中食や外食の利用次数が増えた理由は、どちらも「美味しさ」にあります。中食については「自宅で作るよりおいしい」との意見が多く、外食では「お店で食べたほうが美味しい」という回答が最多でした。一方で、減少した理由の上位には「コストパフォーマンスが悪い」「自由に使えるお金が減った」との声もあり、味への高い期待と価格に対する懸念が背景にあることが明らかになりました。
揚げ物に求める油はオリーブオイル
さらに、興味深かったのは、揚げ物に使用されていてほしい油として「オリーブオイル」が選ばれたことです。この結果は、約80%の人がオリーブオイルを身体に良いと考えていることに関連しています。また、揚げ物に合わせるサラダ系の選択肢も多く、健康志向が高まっていることを伺わせます。
世代ごとの利用傾向
年齢別の分析では、特に30代から50代に着目した際、単身世帯の男性が中食・外食の利用頻度が高いことがわかりました。女性の場合は、同居・単身間での重視する点に違いがあり、健康や美味しさへの意識が異なる傾向がみられました。また、揚げ物の冷凍食品については、男女ともに同居世帯での利用率が高く、特に電子レンジで温める揚げ物が人気を集めています。
調査方法と対象者
この調査は、定量的なインターネット調査として実施され、首都圏や近畿圏の20代から70代までの男女を対象に行われました。具体的には、10,000人を対象にしたスクリーニング調査を元に、さらに中食と外食利用者の詳細な調査がなされました。
結論
今回の調査結果からは、中食・外食は多くの世代に受け入れられ、味に対する期待が高い一方で経済的な懸念も強いことがわかりました。また、オリーブオイルのような健康志向の油が選ばれていることから、食生活における意識の変化も感じ取れます。食の現状を知り、今後の生活に役立てていく貴重な情報源となるでしょう。