伝統と革新が融合するどら焼き
和菓子の世界には、長い歴史と伝統が息づいています。特に、どら焼きは日本を代表する和菓子であり、その魅力は多くの人たちに愛され続けています。しかし、近年の食文化の変化に伴い、消費者のニーズも多様化してきました。そんな中、業界に新たな風を吹き込むのが、創業113年を誇る老舗和菓子店「御菓子司 新正堂」です。
脱卵の挑戦
新正堂は、卵アレルギーを持つ方にも美味しく楽しんでいただけるよう、卵を一切使用しない「EGGフリーどら焼き」を2025年2月1日から限定発売すると発表しました。このどら焼きは、店舗を訪れる多くの卵アレルギーの方々の声を基に開発され、和菓子の未来を見据えた挑戦となっています。
なぜ「EGGフリー」なのか
昨今、多くの消費者が健康面やアレルギーに対して配慮するようになり、特に卵アレルギーを持つ方々からのニーズは高まっています。同店が注目したのは、伝統的な和菓子を守るだけでなく、現代の食文化に合った新しいスタイルを確立することです。加えて、鶏卵の供給不安や価格高騰、またインバウンド消費の増加に伴うヴィーガン対応も視野に入れています。
こだわりの素材。
「EGGフリーどら焼き」には、UMAMI UNITED効訴の植物性代替卵を使用しています。この原料には、こんにゃく粉やにがりといった日本の素材が活用されており、従来の卵のコクをうまく再現しています。また、白味噌を生地に加えることで、深い旨味を引き出す工夫もされています。
この新しいどら焼きは、一つ一つ丁寧に手焼きされ、しっとりとしたモチモチ感が特徴の生地に仕上げられます。
新正堂の決意と想い
四代目店主の渡辺仁久氏は、「卵を食べることができないお客様でも楽しんでもらいたい」という想いから、味と食感にこだわったどら焼きを誕生させました。卵を使用せずしても、卵に負けない美味しさを追求した自信作となっており、普段から卵を食べている方々にも大満足いただける逸品に仕上がっています。
まとめ
新正堂の「EGGフリーどら焼き」は、ただの和菓子に留まらず、多様な食の背景を持つ人々が共に楽しめる、未来を見据えた一歩となります。伝統を大切にしながらも、新たな挑戦を続ける新正堂の姿勢は、私たちがこれからの食文化をどう築いていくべきかを考えさせられます。この機会にぜひ、お店でその味わいを検証してみてはいかがでしょうか。お楽しみに!