北海道の未利用魚が新たな魅力を放つ
北海道標津町で開発された新しい土産物、「しゃけをのTHE北海道だし」が約3年で累計100万包を突破したことが発表されました。この商品は、北海道の未利用魚「カジカ」を活用しており、その背景には日本の水産業が抱える深刻な問題が存在しています。
近年、漁獲量の減少が続き、特に「未利用魚」と呼ばれる魚たちは市場での価値を見出されにくい現実があります。カジカはその代表格で、北海道では「カジカ鍋」として親しまれているものの、浜値が1kgあたり約5円という低価格に留まっています。いかに美味しい魚であっても、サイズや人気、調理の手間などから選ばれにくいのです。
代表取締役の椙田圭輔さんは、約25年ぶりに故郷の標津町に戻り、地域資源を活かしたいと考えていました。椙田さんの記憶に蘇ったのは、母が作ってくれたカジカのみそ汁の味で、「どうしてこの美味しい魚が使われていないのか?」という疑問が、商品開発の原点となったのです。
商品化への挑戦
カジカは臭みが出やすい魚であり、商品化は容易ではありませんでした。しかし、椙田さんは試行錯誤の末、高温高圧焼成法を採用し、香ばしさと深い旨味を引き出すことに成功。今では家庭でも使いやすいだしパックとして提供されています。
この「しゃけをのTHE北海道だし」には、北海道産の鮭節、カジカ、真昆布、国産椎茸が使用されており、ただの未利用魚に留まらず、「これぞ北海道」と言わしめる味わいを実現しました。
地元経済への影響
この取り組みが評価され、第4回「北海道お土産グランプリ North Wave Selection 2025-2026」では準グランプリを受賞。さらに、通販番組『通販の虎』への出演もあり、その反響は大きく、販路を北海道外に広げることにも繋がりました。公式オンラインショップや楽天、Amazonなどでも販売され、多くの人々に選ばれています。
現在、年間およそ3トン以上のカジカを商品化しており、地域資源に新たな価値を生み出しています。その結果、漁業者には新たな販路や収益機会が創出され、地域経済への寄与も期待されています。お客様からは、「家族に料理を褒められるようになった」とか「贈り物として選びたい」といった嬉しい声が寄せられています。
新たな北海道土産としての可能性
「しゃけをのTHE北海道だし」の成功は、美味しさだけでなく、地域資源を未来に繋ぐという理念に多くの人々が共感した結果だと考えています。また、同社では「北海道の思い出を持ち帰る」というテーマのもと、北海道グミシリーズも展開しており、こちらもシリーズ累計で250万粒を突破しました。
これからも地域資源を活かし、北海道の魅力を広めていく姿勢を維持し続ける株式会社しゃけを。北海道を訪れた際には、ぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。美味しさと地域への思いが込められた商品が、きっと心に残る思い出になることでしょう。