プラントベースの未来:楽しさから選ばれる食文化
最近の大阪・関西万博で注目を集めているのが、プラントベース食品を専門に提供する「かるあげキッチンカー」です。開店からわずか3ヶ月で、累計販売数が5万食を超えたという偉業を成し遂げました。この記録は、植物性食品しか扱わない店舗としては、世界的にも希少な成功例と言えます。特に、単日で約1,000食という高い販売実績は、日本のプラントベース市場において新たなムーブメントを起こしています。
楽しむことが第一
これまで「プラントベース」と「ヴィーガン」とは、環境保護や健康の義務感と結びつけられることが多かったのですが、今や「おいしく、楽しい」という新たな価値観が広がっています。「かるあげキッチンカー」で提供される主力商品、かるカツバーガーは、驚くほどのジューシーさで、多くの方々を驚かせています。
このバーガーは大豆と米から作り出された生地を生パン粉で包み、トマトやキャベツとともに特製ソースで仕上げており、一口食べればそのザクっとした食感と満足感に圧倒されます。これには、同店の代表、市川吉徳氏の「プラントベースは“おいしくてたのしい”」という理念が色濃く反映されています。
増加するプラントベースファン
日本国内では、実際のヴィーガン人口の増加はそこまでではありませんが、プラントベースを選ぶ理由として「おいしいから」「楽しそうだから」といったシンプルな感情が高まっています。実際、来場者から寄せられる声の中には、肉がないのに満足感がある、食事制限があってもみんなで楽しめるなど、食の選択が義務から楽しいものに変わりつつあることが伺えます。
国際市場への展望
日本は長らくプラントベースの先進国とは言い難い状況でしたが、この万博での成功は新たな市場の可能性を強く印象付けるものでした。エヌ・ディ・シー社は、今後国内外の飲食店や量販店を通じてさらに「かるあげ」ブランドを推進し、楽しい食の体験を届けたいと考えています。
販売実績 | 数値 |
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累計販売数 | 50,234食 |
単日最高売上 | 984食 |
主な顧客層は国内が約90%、海外が約10%で、多くの年齢層に支持されています。特に人気メニューはかるカツバーガーで、毎日約300食が販売されています。さらに、かるカツランチBOXやかるカツコンボなども高評価を得ており、シェアを楽しむスタイルも好まれています。
新メニューの展開
万博の成功を受けて、新しいメニューの導入も予定されています。夏にぴったりの冷製うどんとジューシーなかるカツを組み合わせた新感覚メニューや、みんなで楽しめるセットなど、さらなる発展が期待されます。また、冷凍かるカツも業務用としての需要が高まり、多様な業態での活用が進んでいます。
まとめ
大阪・関西万博での「かるあげキッチンカー」は、プラントベースの未来を感じさせる素晴らしい成功事例です。おいしさと楽しさという新たな価値観が、未来の食文化を変えていく可能性を秘めています。今後も「かるあげ」は、その先頭を走る存在として、全国的、国際的に展開していくことでしょう。