新たな料理体験「音でみるレシピ」
味の素株式会社が発表した「音でみるレシピSOUNDFUL RECIPE」が、2026年のカンヌライオンズ国際クリエイティビティ・フェスティバルにおいてAudio & Radio部門でBronzeを受賞しました。このプロジェクトは、視覚に障がいがある方々が料理をより楽しめるように、視覚情報に依存せず、全ての人が参加できるレシピコンテンツを提供することを目的としています。
「音でみるレシピ」の背景
一般的な料理レシピは、色や形を使った表現が多く、視覚に頼っている部分が大きいです。しかし、視覚障がいを持つ方々にとってはそれが障害となるため、味の素はこの課題に取り組むことを決意しました。「音でみるレシピ」はその一環として、食材の状態や調理技術を音や香りで判別できる新たな手法を取り入れています。このように、視覚的な表現を音声で表現し、音声読み上げ機能を活用して岡レシピを理解しやすくすることで、視覚に障がいがある方だけでなく、初心者や多忙な方々にも役立つ内容となっています。
レシピの工夫
音でみるレシピでは、音や香り、食材の状態を基にした表現に置き換えています。例えば、「きつね色になるまで炒める」ではなく、揚げ物の音や食材がふっくらする感触から調理の進み具合を判断します。また、読み上げがスムーズになるように文字表現や視覚情報を排除し、視覚障がい者の方々が料理をしやすくなるような配慮も施されています。これにより、誰もが「聞く」ことでレシピを楽しむことができる環境が実現されています。
これまでの取り組み
味の素は、これまでに12,000件以上のレシピを公開してきましたが、その多くが視覚に頼ったものでした。視覚障がい者の方々と連携し、料理体験を向上させるために、2025年にはプロトタイプとして100レシピを「音でみるレシピ」に載せました。その後、視覚の情報に依存せずに料理を学ぶ「音でみるクッキング部 SOUNDFUL COOKING CLUB」が立ち上がり、視覚障がい者が音や香りを通して料理を学んでいく様子が広がりを見せています。
国際的な評価
「音でみるレシピ」は、カンヌライオンズだけでなく、世界中の多くの広告賞でも高く評価されています。【The One Show】や【D&AD】、さらにはアジア圏の【Spikes Asia】や【ADFEST】など、多様な場で数々の受賞歴を誇ります。これらの評価は、味の素が取り組む料理インクルーシビティの向上を広く認められた証でもあります。
受賞の声
プロジェクト担当者は「視覚障がい者との対話から生まれた「音でみるレシピ」が、このように評価されたことを大変光栄に思います。今後もより多くの人が料理を楽しめる環境作りを進めたいです」と語りました。また、料理を愛する全盲の学生も「サウンドフルレシピによって得られる音の楽しさをぜひ多くの人に味わってもらいたい」と述べています。
まとめ
「音でみるレシピ」は、料理の楽しみを広げるための新たな試みです。視覚に障がいがある方々だけでなく、様々な背景を持つ人々に向けた取り組みが実を結ぶことで、料理の楽しさが広がりつつあります。味の素は今後も、より多くの人が料理を楽しめる環境を整え、その普及を進めていくことでしょう。