日清オイリオグループ、タイにパーム油販売会社を設立へ向けた合弁を発表

日清オイリオグループがタイに合弁販売会社を設立

日清オイリオグループ株式会社は、2025年度から新たな中期経営計画「Value UpX」を掲げ、トレーサブルかつ高機能なパーム油製品のバリューチェーンの創出に取り組むことを発表しました。この計画の一環として、マレーシアの子会社であるIntercontinental Specialty Fats Sdn. Bhd.（ISF）が、タイのパーム油企業であるPetchsrivichai Enterprise Public Company Ltd.（PCE）と合弁で新たな販売会社を設立することになりました。

タイ市場の魅力

タイは世界で3番目にパーム油を生産する国であり、幅広い食品市場が展開しています。さらに多くの日系企業が進出していることから、パーム油産業にとって非常に有望な市場と評価されています。今回の合弁会社設立により、ISFはタイでの原料調達力と製品販売力を強化し、アジア市場での成長戦略を加速させる狙いがあります。

合弁会社の概要

設立される合弁会社「ニッタイスペシャリティオイルアンドファッツ株式会社」の概要は次の通りです。

- 会社名: ニッタイスペシャリティオイルアンドファッツ株式会社
- 英語表記: Nitthai Specialty Oil & Fats CO., Ltd.
- 事業概要: 油脂類製品の販売など
- 出資比率: 日清オイリオグループ40%
- 所在地: バンコク市内予定
- 設立予定日: 2025年7月
- 営業開始予定日: 2025年10月

PCEはスラートターニー県に本社を置き、パーム油の加工を通じてバイオディーゼルや食用油を生産・販売している企業で、その強力なサプライチェーンが今回の合弁にとって重要な要素になります。

経営戦略の一環

日清オイリオグループのこの動きは、アジア市場での競争力を高めるための戦略の一環であり、パーム油市場の拡大を目指しています。パーム油の需要が増加する中、ISFはその加工技術を活かし、合弁会社を通じてより安定した供給体制と、製品の販売促進を図る計画です。特に、ISFが持つ技術のノウハウと、PCEのサプライチェーンの活用により、タイ国内での競争優位を確立していく方針です。