井村屋の新工場設立で「あずきバー」が進化
井村屋株式会社が長年親しまれている「あずきバー」シリーズの生産体制を強化すべく、新しいアイス工場の設立を発表しました。この新工場は、さらなる需要の拡大に応えるための重要な一歩となります。国内外での販路拡大も視野に入れ、同社は経営戦略を進めています。
新工場設立の背景
井村屋の冷菓事業は、全体の売上構成の約30%を占め、国内外問わず成長を続けています。特に「あずきバー」は2024年度にシリーズ合計3.3億本の販売を目指すなど、顕著な性能を誇ります。このため、工場の新設が不可欠とされたのです。
アイス新工場の概要
新工場は、三重県津市に位置する井村屋の津工場内に建設されます。敷地面積は2,276.61m²の鉄骨造2階建てで、多様なアイスバー商品を生産するために設計されています。新工場が完成すると、生産能力は従来の1.3倍に向上し、効率的な生産が可能になります。
工場特長
- - 現行のアイス工場と隣接した立地により、エネルギー関係の設備を有効活用
- - 省人化を実現する管理業務の効率運用
- - 最新技術を導入し、あずきの良さを引き出すプロセスの改善
- - コーティング技術を駆使した新たな付加価値の創出
- - フレキシブルな包装デザインが可能
- - 環境配慮型の設計で、太陽光発電や節水対策も実施
竣工予定と投資額
新工場は2026年6月に竣工予定で、設備投資額は約40億円を見込んでいます。この大規模な投資は、井村屋グループの長期的な成長戦略の一環として位置づけられています。
あずきバーの魅力
1973年の発売以来、あずきバーは多くのファンに愛され続けてきました。「ぜんざいを凍らせたようなアイス」をテーマに開発されたこの製品は、自社で一貫してあずきを選別し、炊き上げて充填しています。原材料はあずき、砂糖、水あめ、食塩のみと、シンプルな構成が特徴です。
さらにお客様の嗜好の変化に応じて、砂糖の量を調整し、健康志向にも配慮した改良を重ねています。これにより、あずきの風味と粒感を存分に楽しめる商品に仕上げられています。
おわりに
あずきバーに新たな命を吹き込むアイス工場の開設は、地域経済にも寄与します。井村屋の冷菓事業は、国内外においてさらなる需要への対応を図りつつ、持続可能な社会を目指した取り組みを進めていきます。これからも愛され続けるあずきバーの進化に、ぜひご期待ください。