顔色から読み取る、深部体温の変化とは？ポーラ化成が発表した新技術

深部体温を顔色から読み取る新たな発見

ポーラ・オルビスグループの研究で、顔の色が深部体温と結びつく可能性が示されました。この成果は、運動時や猛暑時の体温管理に役立つ新しい技術の開発につながるかもしれません。

研究の背景

現在、多くの場所で暑さによって健康や作業効率に大きな影響を及ぼしています。特に、熱中症などは深部体温の上昇が関わっており、そのための正確なデータを得る手法が求められています。従来の方法では、深部体温を正確に測定することが難しく、特に労働現場では測定が複雑であることが問題となっていました。

そこでポーラ化成工業は、顔に現れる色の変化から深部体温を推定する手法を研究しています。この新しいアプローチは、一般的な一眼レフカメラを使用して撮影した顔画像を通じて、運動時の深部体温の変化を捉えることにフォーカスしています。

研究内容と結果

この研究では、男子大学生15名が自転車運動をする中で、定期的に顔の写真が撮影され、深部体温の変化に伴う顔色の変化が分析されました。結果として、複数の部位において深部体温の上昇と顔の色の変化に相関関係が見られ、特に前額部が他の部位よりも顕著に変化することが明らかになりました。

この成果により、顔色の変化をモニタリングすることで、深部体温の上昇を迅速に把握できる仕組みの開発が期待されています。ポーラ化成工業では、今後もこの研究を進め、人々の健康や生活の質を向上させるための技術を提供したいと考えています。

今後の展望

研究の結果をもとに、ポーラ化成工業は顔の各部位からどのように深部体温を効果的に推定するかの技術開発を進めています。これにより、今後の暑熱環境での労働や運動時において、体温管理をより簡易かつ正確に行うことが可能となるでしょう。

このような技術が実用化されれば、熱中症などのリスクを軽減し、より安全な環境を提供できるようになります。ポーラ化成工業はこれらの研究を通じて、社会の健康とウェルビーイングの向上に貢献することを目指しています。