イベリコハムの魅力を伝えるプロジェクトが日本上陸!
2025年、イベリコ豚インタープロフェッショナル協会(ASICI)が日本で「AwakenYourIbéricoSense(イベリコ感覚を呼び覚ませ)」という国際プロジェクトをスタートしました。これは、イベリコハムの魅力を日本に広めるための一大取り組みです。このプロジェクトの目的は、イベリコハムの認知を拡大し、理解を促進し、文化を普及させ、食体験の向上を図ることです。
4つの柱と6つのテーマ
ASICIは、このプロジェクトを通じて、以下の4つの柱に基づいて活動を進めています。
1. 認知拡大
2. 理解促進
3. 文化普及
4. 食体験向上
さらに、イベリコハムの文化的・食文化的価値を国際的に発信するため、6つのテーマを世界基準で掲げています。
1. サステナビリティ
デエサの生態系保全と環境に配慮した生産モデル。これにより、環境への負荷を軽減することを目指しています。
2. トレーサビリティ
DNA追跡システム「ITACA」による高い透明性の実現。これにより消費者は安心して商品を選ぶことができます。
3. 品質ラベル制度
黒・赤・緑・白の4つの公式ラベルを用いた厳密な分類方法。品質を明確にすることで、消費者が本物のイベリコハムを選びやすくなります。
4. 環境とのつながり
牧草地や農場が農村生活と密接に結びつくことで、独自の製品が生まれていることを特筆します。
5. 五感の体験価値
香りや舌触り、旨味を最大化するための切り方や温度、提供方法についても工夫が施されています。
6. 多様な食べ方の提案
食卓や外食、アートなど、多様なライフスタイルに応じたイベリコハムの楽しみ方を提案しています。
プロジェクトの公式イベント
このプロジェクトの一環として、東京と大阪で計3回の公式イベントが開催されました。ここではイベリコ豚の歴史や伝統、そして美味しく食すための正しいカットや調理方法が紹介されました。
MASTERCLASSの開催
まず、東京で11月10日から11月11日にかけて、イベリコハムの本物の価値を体験するマスタークラスが開催されました。参加者は39名で、ASICIの理事長であるヘスス・ペレス氏がイベリコ豚の歴史や文化、また品質ラベル制度について講義を行いました。
大阪会場では、11月17日から19日にかけて、辻学園栄養専門学校でのマスタークラスが開催されました。実技パートでは、スペインのハムカッティング職人スリマ・エステバン氏による本格的なカット実習が行われ、参加者は実際にイベリコ豚を使用したカット技術を体験しました。
特別イベント「イベリコ・センスを呼び覚ませ!」
さらに、11月10日には東京カレンダーの読者を対象に特別なイベントが開催されました。会場は「三井ガーデンホテル六本木プレミア」の最上階で、美しい夜景を眺めながら、イベリコハムの歴史と本物の味わいを体験しました。
各種プログラムでは、イベリコハムのカッティング実演や、シェフによるクッキングショーが行われ、参加者はハムの香りや風味を直接体験しました。特に、吉田能シェフによるライブクッキングセッションでは、イベリコハムを用いた日本料理の融合が提案され、参加者からは絶賛の声が上がりました。
今後のスケジュール
今後、2026年にかけて、さらなるプロフェッショナル向けマスタークラスやレストランウィークなども開催される予定です。ASICIは、日本市場においてイベリコハムの文化的価値を広く伝え、より深い理解と体験の場を提供していくことを目指しています。
イベリコ豚インタープロフェッショナル協会の概要
イベリコ豚の生産者や加工業者で構成されたASICIは、1992年に創設されました。イベリコハムは、品質や本物志向を重視する市場での存在感を高め、スペインを代表する食文化の一つとなっています。特に日本市場では、イベリコハムの需要が急成長しており、2024年には輸出額が2000万ユーロを超える見込みです。
このように、イベリコハムは日本の消費者との間で、食材としての深い共鳴を生じています。今後の展開に期待が高まります。