インドネシアのカカオ産業を支える新たな試み

Dari K株式会社が新たに取り組むプロジェクトは、インドネシア・スラウェシ島におけるカカオ豆の生産性向上を目指しています。このプロジェクトは、経済産業省の「グローバルサウス未来志向型共創等事業費補助金」に採択され、2025年から2026年にかけて実施される予定です。これにより、現地のカカオ生産者との強固な協力関係を築くことで、生産性を高めていく狙いがあります。

プロジェクトの背景

近年、世界中でカカオの需要が高まる中、供給の不安定さが問題視されています。特に、気候変動や病害虫の影響が生産者に深刻な影響を与えているため、安定した供給を実現するための取り組みは急務となっています。Dari K株式会社は、インドネシアの地元農家と協力して、高品質なカカオ豆を生産し続けるため、大量生産とサプライチェーンの強化に取り組もうとしています。

主な取り組み内容

Dari Kのプロジェクトでは、農家が直面している病害虫や老木化といった課題に対処するため、幾つかの具体的な施策が計画されています。まず、病害虫に対する防除剤の試験を実施し、効果的な防除方法を確立することが挙げられます。また、苗農場を設立し、安定的にカカオの木の苗を育成し、収量の低下を防ぐ仕組みも検討されています。さらに、日本市場とインドネシア市場におけるサプライチェーンの設計も重要なポイントです。潜在顧客の発掘や加工工場の調査を並行して行い、今後の供給戦略を練っていきます。

国際的な意義

日本は年間約5万トンのカカオ豆を輸入していますが、その供給の大半は西アフリカから来ています。Dari Kの取り組みは、インドネシアのカカオ豆を日本市場に供給することで、原料調達リスクの分散を図るだけでなく、地域経済の活性化にも寄与することが見込まれています。これにより、日本とインドネシア間の経済連携も強化されることになるでしょう。

dari Kについて

Dari Kは、インドネシア・スラウェシ島の生産者との協力のもと、持続可能な方法で高品質なチョコレートを提供しています。「All-win Chocolate」というコンセプトのもと、農家と消費者が共に笑顔になれるような取り組みを進めています。

Dari K株式会社は、京都府に本社を置き、2011年に設立されました。今後も地元の農家と共に、環境に配慮しつつ、高品質な製品を提供し続けていくことが期待されます。

詳細については公式ウェブサイトをご覧ください。