平和の音楽
2026-05-21 13:07:41

音楽で紡ぐ平和の記憶『ヘイワノタクト』が描く未来

音楽で紡ぐ平和の記憶『ヘイワノタクト』が描く未来



1945年8月9日、長崎の街は原子爆弾の影響で壊滅的な被害を受けました。しかし、その惨劇の中で生き残った樹木たちがいます。彼らは、被爆樹木と呼ばれ、幹に傷を残しながらも、今なお元気に息づいているのです。こうした樹木が記憶の生き証人として存在し続ける中、音楽によってそのメッセージを伝える新たなプロジェクト『ヘイワノタクト』が立ち上がりました。

被爆樹木から生まれた指揮棒



『ヘイワノタクト』は、長崎市内の山王神社にある被爆クスノキの剪定枝を素材にした指揮棒です。この木は推定500〜600年という長い歴史を持ち、爆心地から約800mの距離で奇跡的に生き残りました。指揮棒は、単なる音楽の道具にとどまらず、被爆の記憶を象徴するものとして、音楽と人々をつなぐ重要な役割を担っています。

プロジェクトの背景



『ヘイワノタクト』は、九州産業大学の伊藤敬生教授が中心となったプロジェクトで、被爆80年となる2025年に向けた「PIECE of PEACE(ヘイワノカケラ)」という取り組みの一環です。彼の下、学生たちと一緒に、被爆樹木を利用したプロダクトを創造し、五感を通じて平和を感じることを目指しています。これまでに開発されたアイテムは、お香やうちわ、画材など多岐にわたります。

平和を伝える新たな文化拠点



ベネックス長崎ブリックホールは、このプロジェクトの文化的な拠点となることを目指しています。長崎において、過去の出来事から学び、未来に向けた平和のメッセージを発信するために、音楽イベントを展開しています。2026年には、ハーバード・ラドクリフ管弦楽団が日本公演を行う予定で、その際に『ヘイワノタクト』が披露されることが決定しています。特に、長崎公演では、これまで制作されたプロダクトの展示や販売も行われ、収益は被爆樹木の保存に使われます。

音楽で感じる平和の願い



この指揮棒は、それ自体が音を放つわけではありませんが、指揮者の意思や情熱を音楽に結び付ける重要な役割を果たします。『ヘイワノタクト』が振られる度に、被爆の記憶と平和の願いが音楽に乗せて届けられ、聴く人々に深い感動を与えることを願っています。

すべての人に未来へのメッセージを



さらに、プロジェクトには、被爆地に住む人々の親族の体験や記憶を受け継ぐ職人、松本大輔氏が関わっています。彼もまた、広島から来た職人で、背負った家族の歴史を織り込みながら指揮棒を制作しました。このように、長崎と広島の歴史が声を合わせ、新たな創造へと繋がっています。

また、デビュー公演後は、指揮棒のデザインが施されたロゴも見どころです。このロゴは、平和の思いを音として未来へ届ける活動の象徴として、多くの公演に使用される予定です。

音楽で平和をつなぐ『ヘイワノタクト』は、過去の記憶を振り返り、未来への希望を育む新しい取り組みとして、多くの人々に愛されていくことでしょう。


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