のぼり旗の再生
2025-12-11 12:43:15

アップサイクルで生まれ変わるのぼり旗―ノボリバタプロジェクトの魅力

アップサイクルで生まれ変わるのぼり旗



商業利用を終えたのぼり旗は、多くの場合、廃棄物として処理されます。しかし、株式会社ミトメ舎(大分県大分市)が進める「ノボリバタプロジェクト」は、この常識を覆しています。このプロジェクトでは、使用済みののぼり旗を裂き織りの技法を使って新たな布に再生し、高付加価値な製品を生み出しています。2025年にファイナリストに選ばれたART & BUSINESS AWARDや、Forbes JAPANでも取り上げられるなど、その取り組みは注目を集めています。

ノボリバタプロジェクトとは



ノボリバタプロジェクトのコンセプトは、商業利用が終了したのぼり旗を資源として再利用することです。一般的には、これらの旗は産業廃棄物として扱われてしまいますが、ミトメ舎はこれを有効活用し、裂き織り技術を通じて新しい布素材に生まれ変わらせています。このブレンド技法は、地域の障害者施設との連携によって実現され、布は一点物として、色や質感がまったく異なるものとなります。

裂き織りによる布の特性



裂き織りによって再生された布は、のぼり旗特有の鮮やかな色合いを持ちつつ、柔らかさや強度も兼ね備えています。このようにして生まれた布は、ファッションアイテムやインテリアファブリック、さらにはアート作品の素材としても活用される可能性が広がります。また、用途は自由度が高く、クリエイティビティを刺激する要素ともなっているため、新市場の創出にも貢献しています。

プロジェクトの今後の発展



ノボリバタプロジェクトは地域発の取り組みですが、今後は全国にこのモデルを広げていく計画です。それぞれの地域の特色を活かし、自治体や企業と協力しながら、地域ごとの小規模な取り組みを拡大していく予定です。また、この布素材を「新しい素材カテゴリー」として認識してもらうため、業界全体でのブランディングを視野に入れています。

特に期待されるのは、地域経済への貢献や、循環型社会の実現に向けた影響です。この活動が広がることで、ファッションやインテリア、アートといった分野の価値が一新されるでしょう。

国際展開への道筋も考慮されており、環境配慮型の素材としての認知拡大を目指しています。裂き織りという日本の伝統技法を強みとし、世界に向けて独自のサステナブル素材ブランドとして発信していく方針です。

ミトメ舎の理念



ミトメ舎の活動基盤には「見とめ、みとめる」という信念が存在します。社会的に働く機会が限られている人々の可能性を信じ、それを価値に変えようとする姿勢が根底にあります。これまで分断されていた領域—福祉、デザイン、アート、経済—を再構築し、多様な人々が持つ力を活かす仕組みを創出しているのです。この取り組みは、布の再生だけでなく、社会全体に新たな可能性をもたらすことを目指しています。

大分県大分市に位置するミトメ舎は、今後も地域文化を活かしながら、持続可能なビジネスモデルの実現に向けて取り組んでいきます。彼らの挑戦が、日本のサステナブル素材市場において、どのように発展していくのか見守りたいです。


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