食のサステナビリティ シンポジウム2025でのサルベジーの取り組み
2025年3月4日、日本経済新聞社と日経BPが主催する『食のサステナビリティ シンポジウム2025』が開催されます。このイベントでは、食品ロス削減を目的としたプロジェクト「サルベジー」の特別な食事が提供されることが決まりました。「サルベジー」は、静岡県三島市に本社を持つ株式会社taneによって推進されています。このプロジェクトは規格外野菜を使用することに特化しており、地域の農産物を活用し、持続可能な食文化を作り出すことを目指しています。
サルベジーの背景と目的
「サルベジー」は、静岡県フードテック・ヘルステックビジネス創出支援事業の一環として始まりました。日本の農業が抱える食品ロスという問題に立ち向かうため、株式会社スペックホルダーと提携し、地域の生産者と協力しています。プロジェクトの特徴は、見た目が悪い、もしくは流通から外れた野菜たちを積極的に仕入れ、新たな価値を生み出すところにあります。私たちは、これまで廃棄されていた野菜たちにも十分な栄養価や風味があることを理解し、調理することでその魅力を引き出していきます。
特別メニューの魅力
交流会では、シェフの大関淳士氏が手がける前菜が提供されます。彼は、イタリア料理で有名な「アロマフレスカ」や「カルミネ」での経験を活かし、規格外野菜を用いた創作料理を展開しています。大関氏は、福島県出身のシェフで、地域の素材を生かしたおいしい料理を通じて、野菜の新たな可能性を広げることに情熱を注いでいます。特に、規格外野菜を使った料理は、消費者に新しい食の視点を提供し、持続可能な食文化創出の重要性を訴えています。
地域との連携とフードテックの融合
「サルベジー」は三島市や箱根西麓の農家と密に連携しています。安心・安全な規格外野菜を安定的に供給し、流通過程でのロスを防ぐために様々な保存・加工技術を取り入れています。このような取り組みによって、地域経済の活性化を図ることができ、持続可能な農業を実現しているのです。更に、今後は他の飲食店やホテルへもこのコンセプトを広め、全国規模でフードロス削減に貢献していく方針です。
岡本社長と大野社長のコメント
株式会社taneの代表取締役、岡本雅世氏は「『はじかれ野菜=ストーリー満載の野菜』です。新鮮で美味しい野菜が、新たな価値を生む可能性を感じていただきたいと思います」と述べ、サルベジーが提供する食文化の重要性を強調しています。また、株式会社スペックホルダーの大野泰敬氏は、「生産から廃棄に至る全工程でのサステナビリティが必要です」と述べ、プロジェクトの意義をさらに深めています。
まとめ
『食のサステナビリティ シンポジウム2025』は、持続可能な食に関する最前線の事例を発信する場です。「サルベジー」の取り組みは、このシンポジウムにおいて大きな注目を集めています。食材の選択肢を広げ、地域社会ともつながるその姿勢は、環境にやさしい未来を志向する私たちにとって重要なメッセージを送っています。論議が促進されることで、食の未来がより良い方向に向かうことを期待しましょう。