醤油の新たな魅力を探求する！盛田株式会社の研究発表

2025年10月16日、愛知県豊橋商工会議所で「第93回醤油研究発表会」が開催され、盛田株式会社が登壇しました。ここでは、天然醸造蔵木桶仕込み醤油に関する研究の成果が紹介され、業界内での新たな潮流を生み出す重要な場となりました。

研究の目的と背景

近年、醤油製造の方法は大規模タンク仕込みへと移行していますが、木桶仕込みはその伝統的なイメージから、真の価値が見過ごされがちです。盛田株式会社では、伝統的な木桶仕込みが持つ香気の多様性や、蔵付き微生物による発酵・熟成の過程を科学的に分析し、その重要性を明らかにすることが目指されています。

小豆島という地域は、木桶を使用した醤油醸造が盛んであり、約1100本もの木桶が現役で稼働しています。「百寿の蔵」では306本の木桶があり、ここ独自の微生物が醸造プロセスに影響を与えています。この自然環境が、醤油のまろやかさと深い味わいを作り出すのです。

今回の研究では、木桶仕込みの醤油がどのようにしてその独自の香りを生み出しているのか、また、その香りがどのように業界全体のイメージ向上に寄与できるのかを探ることが重要でした。

発表された研究内容

盛田株式会社は、以下の3つのテーマに基づいて研究成果を発表しました。：

1. 天然醸造木桶蔵「百寿の蔵」の香りの特長
木桶仕込みで得られる醤油の香り成分を特定し、大規模タンク仕込みに比べて相対的に高い成分群があることが確認されました。

2. 木桶蔵蔵付きの酵母の分離・同定
蔵付き微生物が香気成分を生成し、その重なりが醤油の香りの複雑性に寄与することが示されました。

3. 天然醸造木桶醤油「蔵の馨」の開発
醤油の風味や骨格に木桶の香りが影響を与える可能性を探りました。

今後の展望

盛田株式会社は、醤油の伝統的な製法を科学的に分析することで、その価値を可視化し、業界全体に新たな視点を提供し続けることを目指しています。お客様には、これらの研究から生まれる確かな品質をどんどん届けていくでしょう。この活動は、昔からの醤油造りの技術を未来へと確実に引き継ぐための重要な一歩となります。

盛田株式会社の概要

盛田株式会社は、165年の歴史を持つ企業であり、日本の伝統的な発酵技術を生かした商品を数多く展開しています。醤油だけでなく、みそや酒類など、多岐にわたる食品事業を手掛けており、地域産業の発展と文化の継承に寄与してきました。

この研究発表は、醤油の新たな道を切り開く重要な機会となり、盛田株式会社が持つ技術と知識の深化が、今後の発展に大いに役立つことを期待しています。