60年の歴史が生んだ「Pocky」の確かなブランド力
発売から60年、数々のお菓子の中で独自のスタイルを確立してきた「Pocky」が、その形状を商標として登録されました。この登録は2025年7月25日、江崎グリコ株式会社が行った出願が認められたもので、形状が商標として認識される数少ない例の一つとなります。
立体商標とは何か?
立体商標制度は、言語的要素に頼らず、特定の形状そのものでブランドを保護する法律の仕組みです。一般には、形状だけで商標登録されるためには非常に高いハードルが設定されています。そのため、長年の使用実績をもとに、全国民に広く認知されている必要があります。
「Pocky」は、1966年の誕生以来、広告活動や販売によって日本全国のお客さまに支持されてきた結果、全国で約90%の人がその形を見ただけで「Pocky」と認識できるという調査結果が出ています。この認知度は、商標登録の根拠となった重要な証明です。
ブランドとしての道のり
「Pocky」は長年にわたり消費者に愛されてきた結果として、今回の商標登録に至りました。この登録は、同商品の立体形状がブランドとして広く認識されていることを示す象徴です。実際、食品業界でも形状が商標として認められることは非常に珍しく、その成功は江崎グリコがこのブランドをどれだけ大切に育ててきたかを物語っています。
チョコレートとプレッツェルの最適な比率
また、「Pocky」にはその形状だけでなく、チョコレートとプレッツェルのバランスにも秘密があります。自社調査によると、チョコレートの比率が約80%、プレッツェルが約20%ということが明らかになっています。この絶妙なバランスは、見た目の美しさや食べやすさはもちろん、味わいにも深く関わってきます。調査結果では、8割以上の消費者がこのバランスを評価しており、購入意向にも影響を与えていることが示されています。
今後の展望
江崎グリコは今後、この商標を適切に活用し、長く愛されるブランドの維持と発展に努める方針です。廊下を歩きながら、ふと手に取りたくなる「Pocky」は、これからも多くの人々を夢中にさせ続けることでしょう。
結論
「Pocky」の形状が商標として登録されたことは、ただ単に商品を保護するだけでなく、ブランドが持つ歴史や文化の重要性を再認識させる出来事です。私たちも、この特別なお菓子を楽しみながら、江崎グリコの卓越したブランド開発への努力に思いを馳せましょう。