biontoが資金調達
2025-09-25 15:53:41

東北大発バイオスタートアップbiontoが6,000万円調達でヘルスケアに新風を巻き起こす

東北大発のバイオスタートアップbiontoが新たなステージへ



2023年、仙台市に拠点を置く株式会社biontoが、シードラウンドを通じて6,000万円の資金調達を実施しました。このプロジェクトの背景には、高齢化社会による医療費の増大や在宅医療のニーズの急増といった、現代社会の切実な課題が存在します。 biontoは、東北大学大学院の教授である西澤松彦氏が開発した独自の「イオントロニクス技術」を基盤に、医療とヘルスケアの未来を切り開こうとしています。

医療費の増大と在宅医療ニーズの高まり



2023年度の概算医療費は47兆円を突破し、医療費の増加は日本社会の大きな課題です。さらに、COVID-19パンデミックによっても明らかになった在宅医療ニーズの高まりが、これからの医療のあり方を根本から問い直すきっかけとなっています。加えて、医師不足や地域による医療サービスの格差も深刻な問題です。

イオントロニクス技術とは?



biontoの強みは、イオントロニクス技術によるものです。この技術は、イオンとエレクトロニクスを融合させたもので、人体についている水分中のイオンの動きを利用することで、情報やエネルギーをコントロールすることが可能になります。西澤教授はこの分野で数々の研究成果を上げており、その重要性は世界的にも認識されています。

従来の医療の限界と革新的なデバイス開発



従来の薬剤投与方法には限界が多く、医師による注射や飲み薬では患者の負担があります。biontoは、皮膚から非侵襲的に薬剤を投与できる新しいドラッグデリバリーシステム(DDS)を開発しています。このシステムにより、医療分野はもちろん、美容や健康の領域においても多くの応用が期待されます。その中心となるのが、高速浸透ニードルデバイスです。

高速浸透ニードルデバイスの原理と期待される効果



このデバイスは電気浸透流(EOF)を利用して、皮内へ一方向の水の流れを作り出すことで、多量かつ迅速な薬剤投与を実現します。この技術は医療分野に留まらず、美容や健康維持に利用することができるため、複数の市場への展開が期待されています。さらには、組織液の採取も可能になるため、生体信号の高感度検出も実現を目指しています。

今後の取り組みと資金の使途



biontoが調達した資金は、プロダクト開発推進や人材採用拡大、事業開発の推進に活用される予定です。特にヘルスケアや製薬企業とのアライアンスを構築し、製品を市場に投入する準備を進めています。

産学連携の新モデル



biontoの成功事例は、「スタートアップ5か年育成計画」における大学発スタートアップの一つとして注目され、経営人材と技術のマッチングに成功した一例です。こうした取り組みは、地方創生や地域の医療問題の解決に向けた新しいモデルとして評価されています。

投資家からの期待



PARTNERS FUNDの代表パートナー、藤井智史氏は、biontoの技術に大きな期待を寄せています。特に、妹尾社長が異なる業界で培った経験や、技術者との連携が成功に繋がると分析しています。このように、多方面での協力体制を確立することで、biontoは新たな医療の時代を切り開く可能性を秘めています。

最後に



biontoの快進撃は、今後も目が離せません。医療とヘルスケアの融合を目指し、私たちの健康を支持する新しい技術の誕生に期待が寄せられています。日本の未来を見据え、biontoの挑戦から目を離さないでください。


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