京都のスイーツが世界に認められる日
2023年6月16日、パリで行われた授賞式で、京都の『RAU Patisserie & Chocolate』がフランス版『LA LISTE』の「Pastry Discovery GEM Award」を受賞しました。この名誉ある賞は、世界中のパティスリーの中から注目度が高い店舗を選出し、訪れる価値があると認められた際に贈られます。「RAU」が日本で唯一の受賞者として名を馳せたことは、単にスイーツの味や見た目だけでなく、その背景にある哲学や文化にまで思いを馳せる結果として受け止められています。
RAU Patisserie & Chocolateの魅力
『RAU Patisserie & Chocolate』は、株式会社ビオスタイルが運営する複合型商業施設『GOOD NATURE STATION』内に位置し、独自のスイーツを展開しています。特にシェフパティシエの松下裕介氏とシェフショコラティエールの高木幸世氏は、このブランドの礎を築いてきました。それぞれの経歴を振り返ると、彼らの情熱と探求心が、RAUのスイーツを特別なものにしている理由が見えてきます。
シェフパティシエ松下裕介の経歴
1984年に富山県で生まれた松下氏は、東京でパティスリーやショコラトリーの修行を経て、2014年に自身の店舗「Calme Elan」を東京にオープンしました。彼の作品は、デセールをコース料理として提供するスタイルを取り入れ、新たな価値を生み出しました。その後、マレーシアの5つ星ホテルでシェフパティシエとしての経験を積み、さらなる刺激を求めてRAUへと帰国。マルチな経験を生かしたスイーツ作りを行っています。
シェフショコラティエール高木幸世の経歴
一方、1990年生まれの高木氏は、父の影響を受けて食の世界に飛び込みました。フランス料理レストランでの修業を経て、松下氏の「Calme Elan」でショコラティエとして活躍。その後、パリの2つ星レストランでの経験も持つ彼女は、2018年からRAUに参加し、独自の視点でスイーツ製作に取り組んでいます。2021年には自身のブランド「Sachi Takagi」を立ち上げ、植物由来の素材を駆使した新しい菓子の形を追求しています。
RAUの受賞コメント
松下氏は受賞に際し、「このような舞台に立てたことを光栄に思います。RAUが大切にしてきた感性や文化的視点が評価されたことに喜びを感じています」と伝えました。また、高木氏も「私たちの菓子は、これまでの経験や感覚の集大成です。流行に流されるのではなく、自分たちの視点を大切にし、更なる挑戦を続けたい」と語っています。
新たなスイーツ体験を求めて
京都の『RAU Patisserie & Chocolate』は、「情景を、形状に。」というコンセプトのもと、訪れる人々に感性を刺激するスイーツを提供しています。特に、印象的なフォルムのデセールや香り成分がテーマのジェラート、焼き菓子など、バラエティ豊かな商品が揃っています。店内カフェスペースでのイートインだけでなく、テイクアウトも可能です。実際に足を運び、その魅力を体験してみてはいかがでしょうか。
まとめ
今回の受賞は、京都のスイーツ文化が世界に通用することを証明するものであり、RAUの今後の活躍にも注目です。松下氏、高木氏が手がけるスイーツはもちろんのこと、その背後にある思いやストーリーも、訪れる人々を虜にする要素となっています。ぜひ、RAUを訪れ、彼らの想いとその味を楽しんでください。