入れ歯でも楽しめる食事、ウェルネスダイニングとBGJ社のコラボ
高齢化が進む日本において、食事を楽しむことが難しくなっている方々のために、ウェルネスダイニングと株式会社バイテック・グローバル・ジャパン(BGJ社)が手を組み、特別なプロジェクトを立ち上げました。この取り組みは、入れ歯を使う方々が再び「噛む楽しさ」を取り戻すことを目指しています。
高齢者と食事の現実
「最近、食べることがあまり楽しくない」「柔らかい食事ばかりになってしまった」と感じている高齢者が増えています。現在、日本では約3,000万人が入れ歯を使用していると言われ、噛む力が低下している方が年々増加しています。特に総入れ歯の人は約1,000万人にのぼり、咀嚼機能の低下が食生活に与える影響は深刻です。
食べたいものを噛めないことで、食事は楽しみからストレスに変わってしまうことも少なくありません。そんな現実の中、新たな食事の選択肢が必要です。
二社の協力による新たな提案
ウェルネスダイニングは、生活習慣病を抱える方々のために、冷凍宅配食を提供しています。その中でも、噛む力や飲み込む力が弱くなった方向けに開発された「やわらか宅配食」は、さまざまなやわらかさを選べるシステムと管理栄養士による栄養バランス設計で、多くの高評価を得ています。
BGJ社は、やわらかい入れ歯や口腔ケア商品を提供し、噛むことの喜びを実現するために日々努力しています。今回の協業では、BGJ社の入れ歯洗浄剤「クリネ」の定期購入者に対し、ウェルネスダイニングの「やわらか宅配食」を紹介し、利用者の声をもとに食事の方向性を模索します。
利用者の声に寄り添った商品開発
この取り組みの最大の特徴は、「モノを売るだけではない」点です。日常的な「食事」に対して、利用者の抱える「不自由さ」や「我慢」をしっかりと受け止め、より良い食体验を提供することを目指しています。
日本全国に広がるBGJ社の歯科医院ネットワークを活かし、利用者の生活背景や悩みに寄り添いながら、医療と食事、生活の様々な側面を融合させる新たな価値を提供していきます。
ウェルネスダイニングでは、2025年6月から「やわらか宅配食比較セット」を開始予定です。このセットは、利用者が自身の噛む力や嚥下状態に応じて食べやすさを選ぶことができ、リアルな感覚を取り入れた製品改善を行っていきます。特に「柔らかすぎる」「噛みごたえがほしい」といった声には特に配慮し、対応していく方針です。
人生100年時代の食事を考える
このプロジェクトは、単なるビジネスの枠を超え、高齢社会における「食べること」の重要性を再認識する取り組みです。年を重ねることで食事が「負担」や「我慢」に転じてしまう中で、少しでも多くの人に「好きな分を安心して美味しく食べられる」日常を促進することが狙いです。
ウェルネスダイニングとBGJ社は、互いに異なる分野から着手し、入れ歯ユーザーやその家族の抱える小さな困りごとに耳を傾けながら、丁寧なサービスを提供していきます。今後は、より多くの方に「やわらか宅配食」を知っていただくため、BGJ社のネットワークを活用した情報発信を強化し、リアルな声を反映した商品開発を目指します。
「入れ歯でも、美味しく食べられる」ことが当たり前となる未来に向けて、私たちは‘食べる楽しみ’を日常に届け続けます。