DHCが解明したプラセンタエキスのメカニズム
東京都港区に本社を持つ株式会社ディーエイチシー(DHC)は、皮膚の若返り効果が期待される成分「プラセンタエキス」に関する研究を約8年にわたり進め、ついにそのメカニズムを明らかにしました。2025年3月8日には、日本農芸化学会でこの発表を行い、世界的な学術誌『Scientific Reports』でもその研究成果が評価されました。
プラセンタエキスとは?
プラセンタエキスは、主に豚などの哺乳類の胎盤から抽出された成分で、古くから“若返りの秘薬”として知られています。その効果としては、肌にハリや弾力を与えること、保湿力を高めること、美白効果を促進すること、さらには抗酸化作用や疲労回復、更年期障害の改善などが期待されています。
研究の背景
これまでプラセンタエキスは多くの化粧品や健康食品に利用されてきたものの、その具体的な効果について科学的な裏付けが不足していました。DHCは、プラセンタエキスが肌にどのように働きかけるかを解明するための研究に着手しました。
研究結果の概要
研究の主要な成果は、プラセンタエキスが表皮細胞の細胞内NAD(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)レベルを高めることが明らかになった点です。NADは細胞のエネルギー生産に不可欠な補酵素であり、加齢と共にその量は減少することが知られています。
NAD増強効果
研究では、プラセンタエキスを用いた細胞培養試験を実施し、処理の4時間後にはNADレベルが大幅に上昇することが観察されました。この結果から、プラセンタエキスは細胞内のエネルギー生成を助ける可能性が示唆されています。
低分子成分の重要性
研究はまた、プラセンタに含まれる低分子成分が、肌に吸収されやすいことを見出しました。限外ろ過を用いた実験によれば、効果的な成分は3 kDa未満の低分子に含まれており、さらなる分析により、NMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)やNR(ニコチンアミドリボシド)が検出されました。これらの成分がNADの前駆体として機能し、肌への親和性が高いことが理解されました。
今後の展望
これらの研究成果を基に、DHCでは今後もプラセンタエキスの効果を最大限に引き出せる商品開発を進める計画です。安全で高品質な商品を提供するため、さらなる研究に取り組み、美容と健康の分野において革新をもたらすことに専念しています。
まとめ
DHCの研究によって明らかにされたプラセンタエキスの若返り効果は、多くの女性にとって朗報です。エイジングケアや肌のトラブルに悩む方々にとって、プラセンタエキスは今後も注目される成分となるでしょう。これからの新たなアプローチにも期待が高まります。