地域ごとに異なる和菓子の呼び名〜今川焼の勢力図を発表〜
日本各地で愛されている円形状の和菓子“中に具材を入れて焼いた円形の厚焼き和菓子”。皆さんはこのお菓子を何と呼んでいますか?「今川焼」や「大判焼き」、「回転焼き」など、地域によって呼び名が異なります。今回は、株式会社ニチレイフーズが行った全国調査をもとに、各都道府県での呼び名の勢力図を作成し、その結果を詳しくご紹介します。
調査結果の概要
今回の調査では、全国の14,057人を対象に、円形の和菓子の呼び名を尋ねました。この調査の結果、最も多く使われている呼び名は「今川焼」で、全体の約6割にあたる8,508人がこの名前を選びました。ここで注目すべきは、地域ごとの違いです。
今川焼が最も多く認知されている地域
「今川焼」が最も多く認知されている地域は、関東と北陸です。また、近畿地方においては「今川焼」と「回転焼き」の間での競い合いが見られ、特に兵庫県などでは地元独自の名称も存在しています。九州地方では「回転焼き」が主流です。これは地域ごとの歴史や文化が反映された結果とも言えるでしょう。
47都道府県の勢力図
調査結果を基に作成した「今川焼の勢力図マップ」では、各都道府県の呼び名の分布が一目でわかります。例えば、次に多く選ばれた「大判焼き」は15エリア、「回転焼き」は9エリアでの支持を得ており、地域ごとに食文化の多様性が示されています。また、山形県の「あじまん」や、兵庫県の地元ブランド名など、狭い範囲で使われている呼び名も見られ、マップを見ているだけでも興味深い発見があります。
今川焼の好みの味や食べ方
今川焼を愛する人々の中での味の好みや食べ方も調査しました。人気の味ランキングでは、ダントツで「アズキあん」が73%の支持を集めています。2位には58.7%が支持した「カスタードクリーム」、3位には42.3%の支持を得た「クリームチーズ プレミアム」が入っています。この結果により、定番のあずきあんが安定した人気を誇っていることが浮き彫りになりました。
食べ方のこだわり
また、冷凍の今川焼を食べている392人に、普段どのように食べるかを尋ねる調査も行いました。最も多い方法は「冷凍のまま電子レンジで温めて食べる」というもので、59.4%の人がこの手法を利用しています。対照的に、電子レンジで解凍後オーブントースターで仕上げる「こだわり派」は26.8%と、4人に1人ほども存在することが明らかになりました。
まとめ
今回の調査結果は、日本各地の和菓子文化の違いを知る良いきっかけになったのではないでしょうか。日本人の心に根付いた“今川焼”を通じて、それぞれの地域がどういった歴史や文化を持っているのか再発見することは、食べる楽しみを広げる手助けになるはずです。
■調査概要
本記事は、ニチレイフーズが実施した二つの調査結果に基づいています。今川焼の呼び名や調理方法の好みが、地域の食文化を反映していることがわかります。これからも、温かい和菓子を楽しむ文化が続いていくことを願っています。