貸切バスの安全性向上に向けた講習と監査を全国一斉に実施します！

貸切バスの安全性向上に向けて

国土交通省は、訪日外国人旅行者の増加に伴う貸切バスの需要の高まりを背景に、貸切バスのさらなる安全性の向上に向けた取り組みを進めています。これに伴い、運行管理者を対象とした事業者講習会と、全国一斉の街頭監査を実施することが決定されました。

背景にある事故の教訓

近年、貸切バスの安全性に関する課題がクローズアップされています。特に、2016年に発生した軽井沢スキーバス事故や、2022年の静岡県での横転事故など、痛ましい事故が続いており、これらの悲劇を二度と繰り返さないための措置が求められています。国土交通省は、これらの事故を受けて、新たな安全対策を定め、2022年4月から施行しています。

事業者講習会の実施

事業者講習会は、来る5月から7月にかけて全国各地で実施予定です。主要な内容は以下の通りです：

- 事業用自動車による交通事故の発生状況
- 最近の事故事例
- 事業用自動車の安全対策
- 最近の監査や行政処分の状況
- 関連法令の改正に関する情報

この講習の対象は、貸切バス事業者の運行管理者や管理職であり、交通安全意識の向上を図ることが目的です。各事業者が最新の情報をしっかりと把握し、自社の安全対策に活かしていくことが期待されています。

全国一斉の街頭監査

また、同時期に行われる街頭監査では、観光施設の駐車場、高速道路のサービスエリア（SA）、主要駅や空港、旅客船埠頭などで、現場監査が行われます。この監査では、法令遵守状況を確認し、違反が見つかった場合は指導や是正を促します。実施時期は4月下旬から7月までの予定です。

目的と展望

国土交通省のこの取り組みは、単なる運行管理の向上だけでなく、貸切バスを利用する皆さんの安全を守るためでもあります。訪日外国人旅行者の急増に対応するため、安全で快適な交通環境を整えることは非常に重要です。これらの講習会や監査を通じて、バス運行に関する知識と意識が一層高まり、結果として多くの事故を未然に防ぐことができるでしょう。
今後も、安全運行に向けた取り組みを続け、より安心してバスを利用できる環境を整えていくことが期待されます。