国産小麦の新たな挑戦
2025-12-10 11:30:27

新たなパスタの未来を切り開く!日清製粉の国産小麦「芽系21001」

新たなパスタの未来を切り開く!日清製粉の国産小麦「芽系21001」



日本の食文化に欠かせないパスタですが、主に使用されるデュラム小麦は、気候の影響を受けやすく国内での安定生産が難しいという課題を抱えていました。この状況を打破すべく、日清製粉は農研機構と共同で「芽系21001」と呼ばれる新しい小麦品種の開発に成功しました。

「芽系21001」開発の背景



デュラム小麦は、濃い黄色の色合いや特有の食感でパスタを美味しく仕上げる重要な材料ですが、日本国内の気候では収穫時期に雨が多く、これが栽培の障害となっていました。そこで、日清製粉および日清製粉ウェルナは、農研機構と手を組み、新たな小麦品種の開発に乗り出したのです。

「芽系21001」は、穂発芽耐性と赤かび病に対する抵抗性を兼ね備えつつ、デュラム小麦に匹敵する食感と色合いを持っています。これにより、安定した国産パスタの供給が期待できるのです。

新品種「芽系21001」の特徴



この新しい品種は『キタノカオリ』と『勝系154号』の交配から生まれました。特に「芽系16063』の黄色みの特徴を強化しており、パスタにした時の質感も非常に高いです。また、収穫量も『ゆめちから』と同等の期待が持て、穂発芽耐性についても優れています。

加工適性評価試験でも、「芽系21001」を原料にした小麦粉から作られるパスタは、強い生地感とプリッとした食感を保持し、濃い黄色の美しい仕上がりを確認しています。これは、デュラム小麦を使用した乾燥パスタに近い品質です。

今後の展望



今後、日清製粉は「芽系21001」を使った本格的なパスタ用小麦の生産を進める予定です。まずは試作栽培に取り組み、国産パスタの製品化を進めていくとしています。このプロジェクトは、健康志向の高い現代の消費者にとって国産の美味しいパスタを提供する重要なステップとなるでしょう。

用語解説


  • - 穂発芽: 小麦の成熟期に発生する現象で、雨に当たると穂の状態で種子が発芽します。これが起こると小麦粉の品質が低下します。
  • - 赤かび病: 小麦に発生する病害で、カビ毒が基準値を超えると食用として利用できなくなります。この病気への抵抗性も重要な要素となります。

まとめ



「芽系21001」の開発は、日本におけるパスタ文化に新たな可能性をもたらすものであり、国産小麦の普及が期待されます。これにより、私たちの食卓に新しい美味しさが加わるかもしれません。日清製粉の次なる動きに注目です!


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