生理に寄り添う新たな取り組み「奨学ナプキン2024」の全貌

大王製紙株式会社の「エリス」が手掛ける「奨学ナプキン2024」プロジェクトは、今年の最終アンケート調査を経て、実施した活動の結果を振り返る重要な節目を迎えました。多様性を重視した学校生活をサポートするこの取り組みでは、主に経済的理由で生理用品の確保が困難な学生たちを対象に、生理用ナプキンを無償提供しています。

「奨学ナプキン」とは？

「奨学ナプキン」は、2022年より始まったプロジェクトで、主に経済的な事情から生理用品を調達しにくい学生を支援することを目的としています。2024年度は、約2,000名の学生に対して無償で生理用ナプキンを配布し、参加者からの前向きなフィードバックを受けています。具体的には、奨学ナプキンを利用した学生の98.6%が「気持ちに変化を感じた」と回答し、ナプキンが定期的に手に入ることによる安心感や、衛生面の改善が生活の質に良い影響を与えたことが浮き彫りとなりました。

アンケート結果の分析

最終的な調査結果では、参加者から「ナプキンが届くことに安心感を得た」「定期的に生理用品が供給されることで、気持ちに余裕ができた」といった前向きな声が多数寄せられました。
特に、「ナプキンの交換頻度に気を使わなくてよくなった」という意見もありました。一方で、生理への社会的な理解度が依然として低いことも明らかになっています。「生理についてのオープンな議論があまりない」との意見が多く、依然として情報不足な現状が指摘されています。

社会への働きかけ

また、調査からは「生理休みを当たり前として認めてほしい」「公共施設に生理用品を常備する環境を整えてほしい」といった切実な要求も寄せられました。これらの声は、社会全体としての生理に対する理解とサポートが必要であることを物語っています。

未来への支援

今後も、「エリス」は、さらに多くの学生に支援を届けるため、2025年度の奨学生を募集することを決定しています。新たに特設サイトを設け、詳細を発表予定です。生理に寄り添うことを理念に掲げる「エリス」は、今後もより多くの学生への支援を目指し、奨学ナプキンプロジェクトを続けていく意向を示しています。

振り返りと今後の展望

「meet my elis」というブランドメッセージのもと、多様性のある社会を目指す「エリス」は、これまでの挑戦から生まれた今日の課題を一つ一つ解決するために努力を続けています。生理に関する課題を多方面から見直しながら、社会全体での理解促進と支援を実現するための取り組みが続くことでしょう。

私たちが日常的に直面する生理に関する問題をコミュニケーションしやすくし、ひとりひとりが生理について考えることができる環境の構築は、私たち全員の共通の課題です。この取り組みを通して得られる新たな出発が、未来に向けた変化の第一歩となることを期待しています。