花王が「日経スマートワーク大賞2025」にて受賞
花王株式会社はこの度、株式会社日本経済新聞社が主催する「日経スマートワーク大賞2025」において、名誉ある「人材活用力部門賞」を受賞しました。これは、企業が働き方改革を実施し、生産性向上と持続可能な成長を目指す取り組みを評価するものです。
日経スマートワーク大賞とは
日経スマートワーク大賞は、日本経済新聞社が全上場企業と有力な非上場企業を対象に行う調査に基づいています。この調査は「日経サステナブル総合調査 スマートワーク経営編」と称され、企業の人材活用や投資、テクノロジーの活用度を評価する審査会が設置されています。今回の調査では830社が回答し、その中からエクセレント・カンパニーに選ばれたのが花王です。
受賞の理由
花王が受賞した理由は、「総合ランキングで4つ星半を獲得した」ことが大きな要因です。特に顕著なのは男女間の賃金格差が非常に小さい点であり、正社員の中で女性の割合が高いことも評価されました。また、副業や兼業を奨励し、社員が多様な働き方を享受できる環境を整備している点も先進的だと認められました。さらに花王は、人材関連情報をオープンに公開し、自社の経営戦略と連携した人材戦略を展開し、重要な指標を設定していることが評価されました。
中期経営計画「K27」との連動
花王は、中期経営計画「K27」を基に、人材戦略を進めています。具体的には、人的資本への投資を最適化し、組織運営を洗練させることで、グローバルな競争力を高めることを目指しています。2024年3月には、これに関連した人材戦略の指標と目標を公開する予定です。
女性活躍のための取り組み
花王は女性の活躍推進に力を入れており、性別に囚われない職場環境の整備を掲げています。具体的には、ダイバーシティを重視した職場づくりが進められています。次の三つの観点から施策を展開しています。
1.
リーダーをめざす人材の育成
花王では、女性リーダーの事例を共有するパネルディスカッションを行い、参加者にキャリアの見通しを考えさせる取り組みをしています。
2.
育児と仕事の両立支援
妊娠した社員向けのセミナーを実施し、職場での支援を強化しています。また、育児目的の有給育休を必須とし、男性の育児参加を促進する制度も導入されています。
3.
バイアスの無い育成環境作り
すべての社員が心理的安全性や無意識のバイアスについて定期的に学ぶ機会を持ち、育成環境の改善に努めています。
これらの施策により、花王の男女賃金格差は88.9%にまで改善され、女性社員の割合は30.0%に達しました。特に育児休暇については、男性社員100%が取得しているとのことです。
まとめ
花王株式会社は、その先進的な人材戦略と女性活躍推進の取り組みが評価され、「日経スマートワーク大賞2025」で人材活用力部門賞を受賞するに至りました。この受賞は、企業における働き方改革の新たな基準を示すものでもあります。花王の取り組みは、他の企業にとっても大いに参考になるでしょう。