南海トラフ地震への備えと地域の絆を深める炊き出し訓練

地域の絆を深める防災訓練

南海トラフ地震に備えて、愛知県名古屋市で行われた炊き出し訓練「#あったかごはん食堂」。生活クラブ生活協同組合愛知が中心となり、地域の4つの生協とNPO法人レスキューストックヤード（RSY）が協力して開催されました。今回の訓練は、県内のさまざまな生協が手を取りあい、地域の皆さんに防災についての意識を高めてもらうことを目的としています。

200人分の温かいポトフ

イベントでは、生活クラブの無塩せきポークウインナーや新鮮な野菜、缶詰のコーンを使ったポトフが提供されました。約200食分が参加者に振る舞われ、温かい食事が地域のつながりの象徴となりました。このポトフや炊き込みご飯の美味しさは、参加者からも好評で、実際に参加した家族連れからは「バターの香りがするコーンご飯が最高だった」といった声も聞かれました。

イベントは、親子連れや地域住民約100人が参加し、炊き出しを楽しむだけでなく、新聞紙を使ったスリッパ作りのワークショップや、トイレ対策について学べるパネル展示も行われました。これらのアクティビティを通じて、防災に対する意識を高め、一人ひとりの大切さを再認識する機会となりました。

地域の絆を深める貴重な機会

災害はいつ起こるかわからないため、阪神淡路大震災や東日本大震災の教訓は今も色あせていません。今回の訓練は、単に食事を共にするだけのものではなく、地域住民同士が顔を合わせて交流し、そこから生まれる新たなつながりを創出する場でもありました。炊き出しコーナーや健康チェックのコーナーでは、参加者同士が自然と会話に花を咲かせ、温かい雰囲気が広がっていました。

今後の取り組み

生活クラブでは、今後も愛知県内の5つの生協と連携し、防災活動を続けていくとしています。 ‘‘地域をつなぐ存在としての生協の役割’’がますます求められている現代において、こうした取り組みを通じて、地域の結束力や安心感を高めていくことが必要です。

参加者からのフィードバックも彼らの活動の意義を再確認させてくれました。「災害時の備えを見直すきっかけとなった」「今一度、準備を整えておこうと思った」といった声が上がり、その重要性を強調しました。一つの生協だけではなく、複数の組織が連携することによって、より大きな力を持つ地域防災が実現できるのです。

生活クラブの概要

生活クラブは、約42万人の組合員を有する、全国規模の生活協同組合です。地域社会における健康と安全を大切にし、持続可能なライフスタイルの実現に向けて様々な活動を展開しています。この活動は、地域の特性やニーズを踏まえたうえで、福祉や居場所づくりを支援することにもつながっています。

これからも地域の防災意識を高める取り組みを大切にしながら、持続可能な社会の実現を目指して進んでいくでしょう。地域を支える存在である生活クラブの活動に、ぜひご注目ください。