家族団らんの“ごはん時間”を生む新プロジェクトで食体験を豊かに
ミツカングループと日本女子大学が共創した「にっぽん食プロジェクト」は、家族の食卓を豊かにするための新しい取り組みを発表しました。今年の秋、東京にある日本女子大学で開催されたワークショップでは、学生たちが中心になって考案した四つのオリジナルコンテンツが紹介されました。これらは、現代社会において減少傾向にある家族の食事時間を取り戻すことを目指しています。
ワークショップの背景
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近年、共働き家庭の増加や少子化、さらには未婚化の進展により、家族での食事を共にする機会が少なくなっています。特に、一人暮らしが増える中で、農林水産省も「共食」の機会を増やすことを重要視しています。この環境の中、内閣府の調査によれば、幼少期に家族と共に食事をする機会が多いほど、成長後の食事時の対話やコミュニケーションが楽しめる傾向があるとわかりました。
このような背景から、このワークショップでは「記憶に残る幼少期の“ごはん時間”体験をつくる」ことの重要性が強調され、具体的なオリジナルコンテンツを学生たちが考案しました。
オリジナルコンテンツの紹介
各グループから提案されたコンテンツは、以下の四つです。
A班:クッキングアドベンチャー
このアプリは、親子で楽しむ料理ゲームで、子どもが初めて料理を体験する際に役立ちます。親子の役割分担があり、楽しいゲーム感覚で料理ができます。料理の過程を写真で記録することで、思い出のアルバムにもなり、成功体験を重ねることで、料理への興味を引き出します。
B班:おうち農園定期便
季節ごとに旬の食材の苗が届く定期便サービスです。また、行事食のレシピも送られ、親子で旬の食べ物を学ぶ機会を提供します。家庭での農業体験を通じて、子どもが新しい食材に対する理解を深め、家族の食事時間が豊かになります。
C班:Family Kitchen
この料理レシピ雑誌は、家族全員が楽しめる内容。初めて料理をする子ども向けの情報やサポートがあり、付録には役立つ器具が同封されます。特別な日に限らず、普段の夕食も家族全員で集まる機会を作り出します。
D班:おうち○○トランプ
このカードゲームは、家族や友人との献立を遊びながら決めることができます。好きな料理名を書いたカードを使いながら、楽しい思い出をみんなで作ることができます。
当日の様子と学生の声
当日のワークショップでは、4グループに分かれてグループディスカッションが行われ、それぞれのオリジナルコンテンツが発表されました。参加した学生たちは、自らの食体験を振り返りながら、家庭での“ごはん時間”を増やす方法を考えました。感想としては、家族との思い出を再認識することで、親に感謝の気持ちが芽生え、自分自身も未来の親としてその経験を子どもに伝えたいとの声が多く寄せられました。
まとめ
今回の「にっぽん食プロジェクト」によるワークショップは、ただの料理教室にとどまらず、家族の絆を深めるための重要な一歩となることでしょう。これからの時代、家族での食事を再び特別な時間にするための取り組みが、私たちの日常にどのように影響を与えるのか、今後も注目が必要です。