現役高校生の62.5%がテレビドラマを見ない理由とは？

最近、進化の速い若者のライフスタイルは、特に現役高校生の間で劇的に変化しています。その一環として、テレビドラマの視聴動向が注目されています。マーケティング情報サイト「ワカモノリサーチ」が実施した調査によれば、なんと62.5%の現役高校生が「今年はテレビドラマを観ていない」と回答したことが明らかになりました。この結果、若者の視聴習慣の変化や、その背景に潜む理由を探ってみましょう。

調査結果の概要

調査は2025年7月5日から21日までの期間に行われ、全国の現役高校生を対象にインターネットリサーチが実施されました。その結果、わずか37.5%の高校生が「今年、テレビドラマを見た」と回答。一方で多数を占める62.5%の高校生が「見なかった」と答えたのです。

この結果は、テレビドラマが彼らのエンターテイメントの選択肢から外れていることを示唆しています。彼らの声としてよく聞かれたのは、「好きなアイドルや俳優が出演しているから」というもの。このバックグラウンドには、自分が応援する「推し」が出演するドラマに対する熱意があり、視聴動機は「ドラマそのもの」よりも「推しを見たい」という感情に在ることも明らかになりました。

テレビ離れの背景

それでは、観ないと答えた高校生たちは何をしているのかといえば、他のエンターテイメント、特にYouTubeやTikTokに時間を費やしていることが多数の理由としてあげられています。「ドラマを見るより他にやることがある」や「その時間はSNSを見ている」との声も多く、わずか数秒で情報を得られる短い動画の方が彼らにとって魅力的であるようです。

また、「興味をそそられる作品がない」、「面白そうじゃない」といった意見もあり、高校生から見ると高齢者向けの作品が増えている現状も一因と言えるかもしれません。また昔の作品を観ることを好む傾向も見られ、シンプルで理解しやすいストーリーラインが今の高校生には好まれているようです。

視聴する高校生の傾向

調査の中で、今年ドラマを見たと答えた高校生に「最後まで視聴したか？」という質問をしたところ、69.9%が「最後まで視聴した」と回答。面白かったからという理由のほかに、「楽しかった」という感想も多く挙げられました。ところが30.1%の高校生は「途中で離脱した」とのことで、一般的には「面白くなくなった」や「展開が読めて飽きた」との理由が多かったですが、特に「めんどくさくなった」との回答が興味深い点です。推しの俳優が出ていても「面倒くさい」と感じることがあるようで、テレビの前に縛られる感覚がマイナスに働いている可能性もあります。

ヒット作の傾向

今年の視聴者からのリクエストで特に支持を集めた作品の中には、「ホットスポット」や「子宮恋愛」といった話題作も含まれていますが、圧倒的に高校生に人気だったのが「波うららかに、めおと日和」を挙げる声が多かったようです。その設定が昭和初期ということで、「昔の日本はこんなだったんだ」と考える材料となり、視聴者に新たな視点を与えたのかもしれません。

まとめ

テレビドラマの視聴傾向を探ることで、現役高校生のライフスタイルの一端が見えてきました。若者の視聴習慣が変わる中で、いかにテレビドラマが彼らに受け入れられるかが今後の課題です。映画やドラマの制作側も、視聴者のニーズに合わせたコンテンツ作りが求められていると言えるでしょう。今後の動向に注目したいところです。

詳細な調査結果については、ぜひ「ワカモノリサーチ」の公式ウェブサイトをご覧ください。若者の視点を理解することが、より良いコンテンツ作りにつながるはずです。