多様性を受け入れ、自分自身を愛する祭典『Youth Pride』レポート
2025年に向けたTokyo Prideの一環として、初めての試みとなる『Youth Pride』が開催されました。このイベントは、LGBTQ+の当事者やその問題に関心を持つユース世代を対象にしており、「ありのままを愛そう」というコンセプトの下、様々なプログラムが展開されました。
イベント概要
6月14日と15日の2日間にわたり、渋谷のWITH HARAJUKU HALLを会場に、合計1,300人以上が集まりました。参加者は、4つのテーマ「学ぶ」「働く」「暮らす」「遊ぶ」に沿ったセッションを通して、多様性の重要性や、自分らしさを見つめ直すきっかけを得ることができました。主催者である東京レインボープライドの代表理事、山田なつみさんと佐藤ユウコさんは、イベントの意義を強調し、
「ユースによるユースのための居場所」の必要性を語りました。
学ぶセッションの内容
初日には、まず日本のLGBTQ+の歴史に焦点を当てた講演がありました。性社会文化史研究者の三橋順子さんが、新宿二丁目という日本最大のゲイタウンの誕生秘話を紹介し、続いてジャーナリストの北丸雄二さんが、世界各地でのLGBTQ+権利回復の動きについてお話しされました。リアルな体験を共有することで、来場者は日本国内外のLGBTQ+の問題に対する理解を深めることができました。
その後、インフルエンサーおよびユースプロジェクトのメンバーによる座談会が開かれ、現役高校生や大学生が学校生活の現実を語りました。このディスカッションは、ユース世代が抱える悩みや未来の教育のあり方について考える貴重な場となりました。
働くセッションと就活の現実
日が進むと、次に「働く」というテーマのプログラムが行われました。ここでは、LGBTQ+当事者の就職活動についての事例が紹介されました。ユース世代が企業の代表と直接対話し、自身の体験をもとにリアルな要望をぶつけることで、企業と若者の距離を縮める機会が生まれました。このセッションを通じて、LGBTQ+当事者が求める「本当に求められる職場環境」について親身に考えてもらえる場となりました。
暮らす・遊ぶセッションの展開
2日目は、生活の側面に焦点を当てた「暮らす」セッションからスタートし、家庭を持つLGBTQ+当事者の経験談が共有されました。YouTuberたちの率直な語りは、未来への夢や希望を抱くユース世代に向けて強いメッセージとなりました。
その後の「遊ぶ」セッションでは、ファッションとメイクをテーマにした「PERSONAL STYLE SHOW」が展開され、ユースモデルたちが自分自身をスタイリングし、堂々とランウェイを歩きました。このセクションでは、自分を表現する喜びが全体に伝わり、会場からは大きな拍手が巻き起こりました。
Youth Prideの成人式
最後を飾ったのは「Youth Pride 成人式」で、年齢や制度に縛られずに「ありのまま記念日」を祝う形式でした。参加したユースたちは、笑顔でランウェイを歩き、感じたことや思いを共に分かち合いました。これにより、各自が自分らしさを再確認し、今後の人生に向けた強いエールを受け取ることとなりました。
まとめ
この2日間を通して、参加者はリアルな交流や新たな出会いを楽しむことができました。『Youth Pride』は、ただのイベントではなく、自分自身を大切にし、多様性を受け入れる社会の実現に向けた重要なステップであることを、深く印象づけるものとなりました。今後もこのようなプログラムが継続されることを期待しています。Happy Pride!