ハンガリー刺繍の魅力に浸る！旅する刺繍展のご案内

旅する刺繍展「ハンガリーへの想い」開催のご案内

東京・麻布十番にあるリスト・ハンガリー文化センターでは、9月10日から11月28日までの期間、「ハンガリーへの想い～日本から紡いだ40年の軌跡～」をテーマにした旅する刺繍展を開催します。この特別な展覧会では、伊東京子さんと彼女が所属する「繍の和」のメンバー14人による約50点のハンガリー刺繍作品が展示されます。これまで40年以上にわたり、ハンガリーの刺繍に情熱を注いできた作り手たちの作品を通じて、一針一針に込められた深い想いを感じることができます。

地方色豊かなハンガリー刺繍

展覧会の注目点のひとつは、地方ごとに異なるハンガリー刺繍の個性です。特にカロチャ地方のカロチャ刺繍と、マチョー地方のマチョー刺繍はその魅力として知られています。カロチャ刺繍は、色とりどりの花模様と繊細なかがりステッチが特徴的で、見ているだけでその優雅さに心を奪われます。一方で、マチョー刺繍はユネスコの無形文化遺産にも登録されており、しっかりとした糸使いによる立体感が印象的です。それぞれの地域が育んだ独特な美しさを、刺繍を通じて感じることができるでしょう。

ハンガリーの風景を旅するように

また、この展覧会では、ハンガリーの美しい風景がテーマにされています。世界遺産に登録されているホッロークーとその石畳の美しい街並みや、ブダペストから望む絶景は、刺繍作品としても表現されています。この作品群に触れることで、まるでハンガリーを旅しているかのような贅沢な体験ができるでしょう。作り手たちが愛する地の美しさが、針と糸で描き出されています。

暮らしに寄り添う刺繍の温もり

本展では、アート作品としての刺繍だけでなく、日常使いできるクッションやバッグ、コスメボックスといったアイテムも展示します。ハンガリー刺繍が織り成す温かなデザインは、インテリアやファッションにも自然と溶け込み、暮らしの中に彩りを添えてくれます。手仕事を伴った作品が部屋の雰囲気を優しさで包み込みます。ぜひ、実際に会場でその温もりを体感してください。

伊東京子さんの情熱の軌跡

伊東京子さんは1941年生まれの欧風刺繍作家で、「繍の和」の創始者です。1983年に資格を取得し、ハンガリー刺繍の美を広める活動に力を注いできました。今回の展示会では、彼女が初めて手掛けた「ブラウスの刺繍」も見ることができます。40年の歳月が詰まったこの作品たちは、ハンガリーへの想いと共に多くの人に愛されています。

特別イベントも予定

展示会中には、さまざまな特別イベントも予定されています。10月2日および11月6日に行われる刺繍ワークショップでは、参加者が実際にハンガリー刺繍を体験できます。また、10月29日には伊東京子さんのトークイベントも予定されており、彼女の40年にわたるハンガリーとの交流や刺繍の秘密についてお話が聞けます。

参加方法とアクセス

展覧会は、9月10日から11月28日までの期間中、毎日開館（毎週土曜・日曜および祝日は休館）しています。開館時間は11:00から17:00（最終入館16:45）です。会場は東京メトロ南北線・都営大江戸線の麻布十番駅から徒歩3分の場所に位置しています。芸術と文化の融合を楽しむこの機会を逃さず、ぜひ足を運んでハンガリーの魅力を体感してください。