コーセーが環境への取り組みで評価を受ける
株式会社コーセーは、国際的な非政府組織CDPの「気候変動」および「水セキュリティ」に関する調査にて、最高評価の「Aリスト」企業に選ばれました。この栄誉は、気候変動分野では5年連続、水セキュリティ分野では3年連続の選定となります。
コーセーがこのような高い評価を受ける背後には、1981年から掲げている「美しい知恵人へ、地球へ。」というコーポレートメッセージがあると言えるでしょう。このメッセージは、企業活動を通じて美しさを追求するだけでなく、地球環境を大切にする姿勢を明確に表しています。彼らは「Vision for Lifelong Beauty Partner―Milestone2030」という中長期ビジョンに基づき、環境問題に対する取り組みを強化してきました。
サステナビリティ戦略の概要
コーセーは、気候変動や水資源、森林資源に関する問題の解決に貢献することを重要な課題と位置づけています。そのため、SBT(科学的根拠に基づく目標)やTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)を通じて、国際的な枠組みと整合した情報開示を行っています。さらに、2030年までのCO2排出量削減目標や、2040年のカーボンニュートラル、2050年のネットゼロを目指す目標を設定し、それに基づいて取り組みを進めています。
具体的な取り組み
具体的には、コーセーは主要生産拠点での再生可能エネルギーの導入や、商品のCO2排出量を可視化するカーボンフットプリント算定を行っています。これにより、バリューチェーン全体での排出量削減を目指しています。また、水資源に関しては、化粧品製造に必要不可欠な水の有効活用を図り、生産拠点での水の使用量を削減し、再利用の促進を進めています。特に2026年に稼働予定の南アルプス工場では、地元の貴重な水を活用した取り組みを強化する計画です。
未来への展望
コーセーは、これからも持続可能な美しさを追求し、地球環境を守るための独自のサステナビリティ活動を続けていきます。気候変動の課題や水資源保護、さらには森林保全に貢献するため、あらゆるステークホルダーと連携して事業を展開していく姿勢を示しています。
CDPについて
CDPは企業や自治体の環境情報開示を促進する国際的な非営利団体です。2000年の設立以来、温室効果ガスの削減や水資源・森林の保護を目指し、企業に環境負荷の開示を促してきました。2024年には、全世界で24,800社以上の企業からの回答があり、日本企業もその中に多数が含まれています。CDPによる環境スコアは、持続可能な社会の実現に向けた投資や調達の意思決定に活用されています。
コーセーの環境への取り組みは、日本企業としての模範とされるものであり、今後もその活動に注目が集まります。