新型コロナウイルス対策に期待大！キリンの独自素材の抗ウイルス効果とは

最近、キリンホールディングス株式会社が新たな研究成果を発表しました。独自素材である「L.ラクティスプラズマ」が新型コロナウイルス（SARS-CoV-2）やインフルエンザウイルス（H1N1）の増殖を抑制することが確認されたのです。この研究は、タイ・バンコクで行われた第20回アジア太平洋臨床微生物学・感染症会議（APCCMI）で発表されました。

L.ラクティスプラズマの効果とは？

キリンのヘルスサイエンス研究所とマレーシアのマラヤ大学が共同で行った研究では、L.ラクティスプラズマが免疫細胞を刺激し、ウイルスに対して抗ウイルス効果を示すことが明らかになりました。これまでにデングウイルス、チクングニアウイルス、ジカウイルス、ロタウイルスに対しても増殖抑制効果が報告されており、今回の結果を加えると少なくとも6種類のウイルスに対して効果を持つ可能性が示唆されます。

研究の背景

この研究成果は、ウイルス感染症の予防が求められる中で、L.ラクティスプラズマの重要性が高まることを示しています。世界中で新型コロナウイルスの影響が続く中、呼吸器ウイルスに対抗するための新しい手段が必要とされています。研究チームは、感染予防に役立つ素材としてL.ラクティスプラズマのさらなる研究を進める方針を示しています。

L.ラクティスプラズマのメカニズム

研究によると、L.ラクティスプラズマは免疫細胞の司令塔であるpDCを活性化し、IFN-αの誘導を促進します。これにより、インフルエンザウイルスや新型コロナウイルスの増殖を抑制する可能性が高まります。抗ウイルス効果は濃度依存的であり、研究から明らかになったこのメカニズムは、今後の感染症予防戦略にも影響を与えるでしょう。

未来への展望

キリンホールディングスは今後、L.ラクティスプラズマの効果が他のウイルスに対してもあるのかどうかを引き続き検証する予定です。感染症の問題は、日本国内外でますます重要なテーマとなっているため、今後の研究成果が期待されます。科学的根拠に基づいた「免疫ケア」を通じて、人々の健康を守るための新たなソリューションを提供することを目指しています。