『シャープさんフラットさん』公演開始
2026-06-20 18:32:16

KERA CROSS第七弾『シャープさんフラットさん』華麗なる東京公演が始動!

KERA CROSS第七弾『シャープさんフラットさん』開幕



KERAによる戯曲の連続上演シリーズ、KERA CROSSの第七弾となる『シャープさんフラットさん』が、いよいよ東京公演をスタートさせました。この舞台は、2008年にナイロン100℃によって上演された、KERAの“半自伝的戯曲”としても知られています。演出を担当するのは、前回の舞台にも出演していたマギー。彼女は作品への深い理解を持ち、主人公ケムリの人生を沿った独自の感性で新しいテイストに仕上げています。初日を迎えたのは6月19日(金)のこと。

舞台の設定は1990年代初頭、バブル経済が崩壊に向かっている時代。東京から車で約3時間の場所にあるサナトリウム。こちらには入居者たちがくつろげる談話室や公衆電話、フリードリンクコーナーがあり、まるで避暑地のホテルのようです。しかし、彼らはそれぞれに複雑な家庭背景を抱えており、物語が進むにつれてそれらが明らかになっていきます。

ケムリを演じる柄本時生の声で語られる物語は、彼が小学生の頃に影響を受けたバスター・キートンの映画から始まります。彼はなぜサナトリウムに入居することになったのか、過去の恋人や家族との関係も少しずつ明かされていきます。

入居者の中には、元芸人の研々(マキタスポーツ)とその妻・春奈(安達祐実)、明るい性格の音波(堀部圭亮)、そして娘・小骨(小野晴子)が登場し、それぞれの人間関係が物語の中で分かちがたく絡まっていきます。サナトリウムで働く職員たちも独特の個性を持ち、物語に色を添えています。

特に印象的だったのは、キャストたちの演技力です。ケムリを演じる柄本は、演技において非常に危うい部分を見事に表現。恋人の美果役を演じる高梨は自身の感情と向き合いながら、素晴らしい演技を見せています。安達の春奈と母親役も見事で、彼女の演技の幅広さが際立っていました。

演出のマギーは、戯曲の面白さを最大限に引き出す演出を施しており、シリアスな中にも笑いを仕込んでいます。ときには観客も笑ってよいのか迷うシーンもありますが、それもKERAの作品の魅力の一部です。

ケムリが追求する“笑い”の形は、さまざまな意味で私たちにも考えさせられるものです。彼が願う“業”は、時に苦しみを伴うことも事実です。この作品を通して、笑いと苦しみ、幸せと不幸が交錯する人間関係の奥深さを感じることができるでしょう。

KERA CROSS第七弾の『シャープさんフラットさん』は、東京・紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYAで、7月5日(日)まで公演されます。名古屋と大阪でも公演が予定されており、多くの人にその素晴らしい演技と物語を体験してほしいと思います。

公演の詳細情報は公式サイトをチェックしてください。


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