ASEAN諸国の学生が体感！前川製作所が工場見学会を開催しました

前川製作所がASEAN学生対象の工場見学会を実施

2025年8月28日、茨城県守谷市に位置する前川製作所の守谷工場で、ASEAN事務局の主催による工場見学会が開催されました。このイベントは、農林水産省が実施する「日・ASEAN食産業人材育成官民共同プロジェクト」の一環として実施され、特に農学や食品系の学部で学ぶ学生たちが対象となりました。

開催の背景と目的

前川製作所は、ASEAN食産業人材育成協会からの依頼を受け、販売する食品冷凍技術に関する寄付講座を2015年から開講しています。その間に、オンライン講義も含めて20回以上の講義を実施し、ASEAN事務局から感謝状を受け取るなど、技術の普及と人材育成に貢献してきました。今回の工場見学会もアセアン諸国の学生に日本の先進的な食産業の技術を直接体験させる貴重な機会となりました。

イベントの流れと内容

工場見学会では、特に注目されたのが高湿度冷蔵用クーラー「スーパーフレッシュZERO」と、全自動脱骨ロボット「トリダス」です。まず、「トリダス」の製造ラインでは、学生たちが実際に骨付きもも肉のカット工程を目の当たりにするデモンストレーションが行われました。この技術は、業務効率を大幅に改善するもので、参加者たちはそのスピードと正確性に驚いていました。

続いて「スーパーフレッシュZERO」に関連したセッションでは、1ヶ月間保管したシャインマスカットの試食を通じて、食品の鮮度保持効果を直接体感することができました。これは特にASEAN諸国にとって農産物の保存技術が重要な課題であり、その効果について多くの質問が寄せられました。学生たちの目は興味と期待で輝いていました。

実技体験と独自テクノロジー

さらに、参加者たちは社内研修施設「マエカワアカデミー」で、-25℃の冷凍庫内において体験学習も行いました。濡れたタオルを振り回して凍結させるというユニークな体験は、冷凍技術の理解を深めるものでした。また、「Thermoshutter（サーモシャッター）」や「Bugshutter（バグシャッター）」といったエアカーテン技術についても、説明を通じてその特長や効果について学ぶことができました。