兵庫の伝統工芸と台湾デザインが融合!大阪・関西万博での共創展
2025年に開催される大阪・関西万博に、兵庫と台湾の工芸が融合した展示「HYOGO X TDRI ものづくりとデザインの融合 ― 暮らしを彩る、兵庫と台湾彰化の共創」が登場します。この展示は、公益財団法人神戸ファッション協会と財団法人台湾デザイン研究院(TDRI)の連携によるものです。
共創プロジェクトの背景
本プロジェクトは、2024年から台湾のクリエイターが兵庫を訪れて現地の工芸や職人技術を学ぶことから始まりました。丹波焼や淡路瓦、神戸レザー、豊岡鞄といった兵庫の伝統産地と連携し、彼らの持つ製造技術に独自のアイデアを加えて、さまざまな新しい作品が生まれています。特に注目すべきは、台湾の製造業が盛んな彰化との共同作業を通じて、地域の素材を活かしたユニークなアイテムの数々です。
たとえば、蘭の栽培ネットを利用したバッグや、丹波焼の鉢と組み合わせた蘭の花の作品、さらには回収PET素材を活用した製品など、これまでにないデザインが誕生しています。
地域の共通点を探る
兵庫と台湾・彰化は、製造業が栄える地域であり、どちらも歴史ある港町として知られています。また、農業との結びつきも深いという共通点があります。本展示では、「藍海」「白光」「緑息」をテーマに、両地域の共通点を一つの視覚的表現にしています。藍の色は港町の歴史や海を象徴し、白は兵庫の美しい朝霧や塩作り、緑は自然の恵みや創造力を表しています。
クリエイターによる作品紹介
本展示には、6人のクリエイターによる8点の作品が展覧されます。ここではその一部をご紹介します。
淡路瓦とのコラボレーション
この作品は淡路島の線香工芸に着目し、香りを感じられる瓦として再設計されました。収納スペースも兼ね備えた実用的なデザインです。
- - 家を繋ぐ鍵 ― 玄関に灯るモジュール式キーラック
家をテーマにしたこちらの作品は、淡路瓦の屋根のデザインを模しており、鍵をかけると優しくLEDが点灯します。
丹波焼の新しい息吹
- - 山野の積み木 ― 蘭花と苔の美を宿す丹波焼の器
丹波焼の伝統技術に台湾の蘭文化を融合させた作品で、成長に合わせて組み合わせることができます。
- - 緑を宿す陶板 ― ビカクシダのための丹波焼植生板
実用性を重視したデザインで、SDGsに対応した特別仕様も展示予定です。
神戸レザーとのコラボレーション
- - 白のハーモニー ― 神戸牛革とリサイクル素材のキャップ
ウォッシャブル加工で、機能性と美しさを兼ね備えたデザインが特徴です。
豊岡鞄の新しいスタイル
- - 三つの手が結ぶ ― 豊岡の革取手 × 台湾のデザイン × フィリピンの編み
伝統と現代技術の融合を試みた作品です。
- - フォーマル×カジュアル ― 2バッグスタイルのすすめ
トートバッグのカジュアル感と豊岡鞄の高品質感を同時に楽しめるアイテムです。
展示の詳細情報
この展示は、大阪・関西万博会場内のギャラリーWESTにて、2025年の4月26日から30日まで開催されます。展示を通じて、台湾と日本のデザイン交流が進み、両国の工芸の魅力を再発見する機会になることを願っています。
本プロジェクトは地域の伝統を生かした新たな創造力を示す重要な展覧会になるでしょう。興味のある方は、この機会にぜひご覧ください。