マリーナ・ロレンツィ — ベルガモの魂を宿すハンドバッグ
イタリア北部の美しい街ベルガモから、東京の街に静かなるデザイン革命が始まります。その立役者は、40年以上にわたり名門ブランドでバッグデザインを手がけてきたマリーナ・ロレンツィ。彼女が自身のブランドを立ち上げ、そのコレクションは故郷の精神を反映したものです。
ベルガモの特別な存在感
マリーナ・ロレンツィは、自身の故郷であるベルガモを「ただの出身地」ではなく、創造の源泉として大切にしています。「ベルガモは静かな母であり、厳格な教師、控えめなミューズ」と語る彼女の言葉からは、この街が持つ独特の魅力が伝わってきます。
街の歴史や文化、石の温もりや静けさは、彼女のデザイン哲学の中心にあります。「声高に語らずとも愛される場所がある。ベルガモはその一つ」との言葉には、静かで力強い美しさが凝縮されています。この精神は、マリーナのコレクションに見え隠れする深いメッセージとして宿っています。
カラーパレットの背後にある物語
彼女のバッグは、時と共に溶け込むような色合いが特徴です。擦り減った石畳のようなベージュ、森林の深い緑、午後の陽光の柔らかいゴールド、そして夜のベルベットのような黒。これらの色彩は、光や記憶、質感によって語られる、印象的でありながら控えめな物語を反映しています。
コッレオーニ礼拝堂のような、時を超える美しさを象徴する要素も、彼女のデザインには流れているのです。
40年の研鑽と新たな挑戦
ロレンツィは、これまでの40年間、様々な名門ブランドで数多くの代表作を手がけ、高く評価されてきました。しかし今回のコレクションは、これまでの経歴とは一線を画す「自己の声」を形にした作品です。「他人の美学の中でデザインしてきたが、いつか自分の言葉で語りたい」との思いが、ベルガモという故郷からのインスピレーションを受けて実現しました。
その代表的なデザインである「アンブラ」は、彼女のコレクションの中でも特に注目されています。使用される素材はすべてイタリア製で、厳選されたレザーと自らデザインした金具が使用されています。完全な手作業による職人の技が、バッグの細部にまで宿っており、妥協のない美を形作っています。柔らかなフォルムは、マリーナ・ロレンツィ独自の美学の証です。
日本での独占販売
これからの展開として、マリーナ・ロレンツィのコレクションは、日本では「Vetrina Mia」を通じて独占販売されます。このプラットフォームは、ヨーロッパのクラフトマンシップに焦点を当てて紹介するもので、ロレンツィの作品もその中の一つです。彼女のバッグは、伝統や土地に根付いた美意識を兼ね備え、真の美を求める日本の女性たちに届くことを目指しています。
マリーナは最後に、「私のバッグはベルガモの哲学から生まれています。静けさの中の強さ、プロポーションの中の美、そして優雅さの中のアイデンティティが宿っています」と語っています。彼女の作品から、イタリアの歴史や文化、そして彼女自身の情熱を感じることができるでしょう。