「太平長安」の未来
2025-03-04 11:53:49

日本の伝統と現代が融合する「太平長安」の未来を探る

幻の国産蚕「太平長安」が紡ぐ未来



日本の伝統的な文化を継承し、持続可能な未来を築くための活動が進行中です。それが、日本和装ホールディングス株式会社が手掛ける「Reborn The Silk プロジェクト」。このプロジェクトは、長らく幻とされていた国産蚕「太平長安(太平×長安)」の復刻を目指し、養蚕から製糸、製織、染色までの一連の工程を通じて、国産シルクの流通を創出する取り組みです。

「Reborn The Silk プロジェクト」とは?


このプロジェクトは、開始以来3年目を迎えており、着実にその規模を拡大しています。2023年には2箱、約4万粒の太平長安の蚕を育成したのに対し、2025年には6箱、2026年には10箱を予定しています。最終的には年間200箱、約400万粒の育成を目指し、日本の養蚕業の再興を図る方針です。これにより、国産シルクの流通構築だけでなく、養蚕業の支援にも大きく寄与していくことが期待されています。

地域との協力


この活動には、長野県の養蚕農家・竹内慶子さんや、150年以上の歴史を持つ山梨県のアシザワ養蚕が協力しています。特に注目すべきは、アシザワ養蚕の社長である芦澤洋平氏が立ち上げた「日本サステナブルシルク協会」です。この協会が運営する「日本シルクワーカーズ.net」との連携により、新たな協力会社との流通が生まれ、国内の養蚕業を未来へつなぐ支援の輪が広がっています。

今後は、このつながりを通じて、持続可能なシルク産業の発展にさらに貢献していく考えです。

ステージアップ


今年の春には、プロジェクトの成果が実を結ぶ重要なイベントが控えています。太平長安から生まれた生糸を用い、次世代の職人によって創作された着物や帯が、日本工芸国技保存会主催の「第1回 国技展」にて紹介されることが決定しました。この国技展は、3月に高松の巡回展を皮切りに、全国13か所を巡る予定で、上品な光沢としなやかな風合いを持つ作品に触れる貴重な機会となります。

未来への願い


日本和装ホールディングスは、今後も「Reborn The Silk プロジェクト」を通じて、国産シルクの価値を再認識し、日本の伝統文化の継承と養蚕業の支援に全力で取り組んでいく考えです。「太平長安」が紡ぐ未来が、私たちの心にどんな美しさを届けてくれるのか、期待が膨らみます。

太平長安(太平×長安)について


「太平長安」は、かつて片倉製糸紡績が開発し、富岡製糸場の全盛期を支えた名品種です。その優れた品質は日本国内だけでなく、海外でも高い評価を受けていましたが、今や幻の蚕となり、その貴重な卵が大日本蚕糸会に引き継がれ、保存されています。太平長安の蚕が生み出す糸は細く丈夫で、ハリと軽さを併せ持ち、美しさを誇る生地となるとされています。

会社情報


  • - 会社名: 日本和装ホールディングス株式会社
  • - 事業内容: きものや帯の販売仲介業。全国で無料の着付け教室を展開(卒業生22万名超)
  • - 本社所在地: 東京都港区六本木6-2-31六本木ヒルズノースタワー5F
  • - 代表者: 代表取締役専務 鶴野 尚史
  • - 上場区分: 東証スタンダード市場(証券コード2499)
  • - 公式ウェブサイト: 日本和装ホールディングス

日本の美しい伝統を未来へと繋げるこのプロジェクトに、ぜひ注目してみてください。


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