批評家・西村紗知が語る新連載『新しい典礼』がスタート

新しい文化批評の扉を開く『新しい典礼』

批評家の西村紗知による新たな連載『新しい典礼』が、仏教メディア「ちえうみPLUS」で始まりました。この連載では、音楽や文化に散見される素材の変容や新たな関係性について掘り下げていきます。その試みは、私たちの日常や文化にも影響を及ぼす可能性を秘めています。

1.『新しい典礼』の背景

西村は、伝統を持ちながらも現代の情緒に寄り添った視点を提示しています。本連載のタイトルにある「典礼」という言葉には、宗教的な儀式だけでなく、私たちの生活様式そのものが含まれています。人間関係やコミュニティがどのように形作られ、変わっていくのか、現代社会における新しい価値観や哲学を提示することを目的としています。第1回目の記事「いつだって本番の作業をせねばならない」では、日常の中で感じる「本番」の意味を問い直し、その作業の重要性について考察しています。

2. 素材と形式の変容

連載では、TikTokやVTuberといった現代的なメディアが、過去から受け継いできた「素材」や「形式」にどのように影響を与えているのかを深堀りします。これらは単なる新しいトレンドやブームではなく、私たちの文化の根幹に関わる重要な要素と捉えることができるでしょう。西村の批評は、これらの現象を単なる観察ではなく、深く理解するための学問的アプローチを提供しているのです。

3. 西村紗知という存在

1990年に鳥取県に生まれた西村紗知氏は、音楽や文化産業に幅広い関心を持つ批評家です。東京学芸大学で音楽を学び、その後東京藝術大学で美学を専攻しました。彼女のデビュー作は「椎名林檎における母性の問題」で、これによりすばるクリティーク賞を受賞しました。彼女はこの経験をもとに、文化を深く掘り下げる批評の世界に挑んでいます。著作『女は見えない』(筑摩書房、2023年)も話題を呼んでいます。

4. ちえうみPLusについて

連載が掲載される「ちえうみPLUS」は、仏教に関する知識を広めるためのメディアです。「智慧海」という言葉に象徴されるように、深く広がる智慧の場を提供しています。さまざまな人々と連携し、仏教の智慧を現代に生かす試みを続けています。連載を通して、私たちもその知見から多くを学ぶことができるでしょう。

5. 未来への期待

この新連載を通じて、西村紗知氏がどのような新しい視点を提示してくれるのか、非常に楽しみです。古いものと新しいものが交差する場所で、私たち自身の文化について再考する機会を与えてくれることでしょう。これからの連載記事には、一つ一つ注目していきたいものです。私たちの生活や社会がどのように変わっていくのか、そこに潜む深い意味を一緒に探っていきましょう。