Telexistence株式会社(以下、TX)と米国のPhysical Intelligence(以下、PI)との間で新たなパートナーシップが築かれました。この提携は、コンビニエンスストアをはじめとする小売店舗の商品補充業務に自動化技術を取り入れることを目的としています。具体的には、汎用ロボット基盤モデルを活用した高次元での自律化を実現するための取り組みです。
自動化の進化
これまでTXは、自社のロボット「GHOST」を使って、コンビニでの飲料補充業務の大部分を自動化してきました。その一方で、商品棚内で取り扱う飲料が横転した際の立て直しなど、人間の操作が必要な業務も残っていました。これらの事象は、突然発生し、予測が難しいため、オペレーターによる遠隔操作が求められてきたのです。しかし、今回の提携によって、この課題にも取り組むことが可能になると言えます。
パートナーシップの内容
TXは、自社が持つ豊富な「身体性」に基づく知識と遠隔操作データを提供し、PIの最先端汎用ロボット基盤モデルと連携させる役割を担います。具体的には、TXのロボティクス技術を用いてPIのシステムを実機に実装します。一方、PIは、実環境から得られたデータをもとに、そのVision Language Action(VLA)モデルを学習させることで、異常な事象から自律的に復帰するためのポリシーを開発する役割を負います。両社はこのように分担すると同時に、オペレーターからの新しい操作データをVLAモデルにフィードバックし続け、学習ループを構築する予定です。
未来のロボット像
最終的には、両社の取り組みにより、人間同様の身体知識を備えたロボットが様々な業界で即座に判断し、労働を自律的に遂行するためのプラットフォームの創出を目指しています。このパートナーシップによる実験はすでに始まっており、今後の進展が期待されます。また、重要な進捗があれば逐一発表していく予定です。
会社情報
設立日: 2017年1月23日
代表者: 富岡仁
ウェブサイト:
Telexistence
所在地: 東京都大田区平和島6-1-1
設立日: 2024年2月21日
代表者: カロル・ハウスマン
ウェブサイト:
Physical Intelligence
所在地: サンフランシスコ396 Treat Avenue
結論
この提携により、ロボット技術が日常生活の中でどのように進化し、私たちの働き方を変えていくのか、今後の動向に目が離せません。新しい自動化の波をもたらす、このパートナーシップの成果に期待したいところです。