Texworld Paris 2025でのリサイクルサービスに対する関心の高まりとその実績

Texworld Paris 2025の注目すべき展開

2025年9月15日から17日にかけて開催されたTexworld Paris 2025では、株式会社shoichiがリサイクルサービスに特化した初の出展を行いました。この展示会には、30社・15か国からの来訪者があり、その60%が意思決定権を持つ重要なメンバーでした。

特に注目されたのは、シューズやバッグのリサイクルに対する関心で、全体の36.7%もの人々が関心を示しました。このトピックに対しての需要の高まりは、非衣類領域での資源循環に対するニーズを裏付けるものであり、ファッション業界における持続可能性の推進を感じさせる事例となりました。また、ポリエステルからポリエステルへの再利用やアップサイクルについても、16.7%の関心が寄せられています。

出展内容と来場者の傾向

株式会社shoichiのブースは、リサイクルサービスの解体・分別・再資源化に特化して展示されました。ブースを訪れた企業の内訳は、情報収集を目的とした15社（50%）、ものづくり企業が5社（16.7%）、海外リサイクラーも5社（16.7%）、同展示会に出展している他の企業との相互紹介が5社（16.7%）となりました。興味深いことに、日本企業からの来訪者はいなかったことが挙げられます。

リサイクルサービスの詳細

shoichi社のリサイクルサービスは、年間約600トンもの処理能力を有しています。トレーサビリティの仕組みとして、CCTVや工程報告を通じて処理の可視化が行われ、ブランド毀損対策にも万全を期しています。この過程では、衣料品だけでなく、靴やバッグ、化粧品など多様なカテゴリーに対応。還元される素材としては、綿やポリエステル、ウール、革が挙げられ、リサイクルやサーマルリサイクルが行われます。

特に解体は、手作業の継続支援を通じて進められ、標準的なリードタイムは衣類や靴、バッグで約3か月、雑貨では約2か月と見込まれています。このような明確なプロセスが、顧客に対して安心感を提供しています。

持続可能な未来に向けて

最近のトレンドとして、ヨーロッパでは拡大生産者責任（EPR）や廃棄物抑制の重要性が高まっています。フランスを中心にアパレル企業や資材メーカーからは、在庫処理や規制対応についての相談が増加しています。この流れは、日本の仕組みにも影響を与えつつあり、shoichi社は日本拠点における在庫の段階的な導入を推奨しています。

結論

株式会社shoichiの代表取締役である山本昌一氏は、「非衣類を含む資源循環に対し、可視化された解体プロセスを通じて、安心して任せられる運用を提供します」とコメントしています。持続可能なファッションの潮流に対し、業界全体がどう応えていくかが今後の大きなテーマとなることでしょう。とはいえ、リサイクルへの関心は確実に高まっており、Texworld Paris 2025はその一端を担う重要な場となったと言えます。