OTBグループ 2025年度通期決算の概要
2025年2月17日、イタリアのヴィチェンツァに本拠を置くOTBグループが、2025年度の決算を発表しました。このグループは、ディーゼルやメゾン マルジェラ、ジル サンダー等のブランドを傘下に持つ国際的なファッション及びラグジュアリーグループです。2025年の総売上高は17億ユーロで、EBITDAは2億3,730万ユーロ、そして純財務ポジションは4,000万ユーロに達しました。
堅調な業績と市場動向
OTBグループは、2025年12月31日時点での業績が堅調であったことを強調しました。新型コロナウイルスの影響や為替変動といった逆風にも関わらず、他の市場と比べて成長が続く地域もあり、特に日本市場や中東地域での業績が良好でした。特に、メゾン マルジェラは一貫した業績成長を示し、全体的なグループの成長を支える重要な役割を果たしました。
売上高は2024年比で為替レートの影響を除くと4.8%減となりましたが、たとえば日本市場では総事業の27.4%を占め、中東市場についても9%の成長を見せています。この減収の主な要因は、卸売チャネルの全般的な下落(-14.7%)ですが、小売チャネルは安定していました(-2.6%)。さらに、中国市場や欧州においては減速が見られたものの、新たな市場の開拓は確実に進んでいます。
イノベーションと直販チャネルの強化
2025年には、全体で約6,400万ユーロの投資が行われ、特に直販チャネルに重点が置かれました。新たに49店舗をオープンし、58店舗を閉鎖するなど、店舗戦略の見直しを進める中で効率化が図られました。また、AIソリューションを活用した主要なイノベーションプロジェクトにも注力しています。
例えば、ベルリンとソウルにディーゼルの新旗艦店がオープンし、カナダや中東・メキシコではメゾン マルジェラの新店舗が続々と展開されました。これにより、グローバルブランドのプレゼンスが一層強化される見通しです。
ブランドの再編とクリエイティブディレクターの任命
また、OTBグループではブランドのクリエイティブ・ディレクターの交代もありました。ジル サンダーにはシモーネ・ベロッティ、マルニにはメリル・ロッゲが新たに就任しました。これにより、各ブランドは新しいビジョンのもとでの再出発を果たし、2025年のミラノ・ファッションウィークでの発表を通じて市場での存在感を強化しています。
サステナビリティと社会貢献
OTBグループは、環境への負担を軽減するためのサステナビリティ戦略にも注力しています。再生可能エネルギーの調達率は80%以上に達し、様々な環境負荷の低い素材を使用する取り組みが進められています。特に、ディーゼルの新デニムラインでは90%以上にこれらの素材が使用されています。
さらに、OTBファウンデーションは、いじめや性別に基づく暴力に関する教育プロジェクトに取り組むなど、社会への貢献も積極的に行っています。
結論: 将来への展望
2025年度は、世界の多様な挑戦に直面した年でしたが、OTBグループはその中でも明確な成長を遂げました。創業者レンツォ・ロッソ氏が示したように、創造性を中核に据えたビジネスモデルが、今後も持続可能な成長の鍵となるでしょう。特にメゾン マルジェラの成功と、ディーゼルの収益性向上はこの戦略の正しさを証明しています。2026年度に向けて、新たな挑戦と機会に満ちた展望が広がります。