音楽を通じて広がる絆 角野隼斗のアップライトピアノ・プロジェクト
2023年7月からスタートした「アップライトピアノ・プロジェクト Piano for Myself」は、ピアニストの角野隼斗さんが発案し、監修を行っています。このプロジェクトは、特別仕様のアップライトピアノを全国17ヶ所に設置し、誰でも自由に演奏できる空間を提供することを目的としています。2025年4月7日に都内で開催された記者発表会においては、第Ⅰ期の成果が報告され、さらに新たに第Ⅱ期の企画公募が発表されました。
“音楽の旅” 全国17ヶ所での挑戦
本プロジェクトは、長岡京市中央生涯学習センターや広島の平和文化祭、富山の瑞龍寺といった多様な会場で展開されました。演奏者はのべ3,000名以上、また、来場者は7,000名を超えたとのこと。地域主催者が創意工夫しながら、演奏の機会を提供することで多彩なアイデアが生まれ、音楽を通じたつながりが実現しています。
「自分のために奏でる音楽」というコンセプトの影響で、参加者はピアノを自由に演奏できる喜びを感じ、これまで音楽に興味がなかった人々さえも触れる機会を得ています。このプロジェクトは、普段の生活に音楽を取り戻す試みでもあるのです。
多彩な企画が生む交流
各地でプロジェクトが実施される中で、主催者は地域特性を生かしたイベントを展開。ジャズフェスティバル、クリスマスイベント、子供向けワークショップなど様々な形で音楽を楽しむ場を提供しました。主催者たちからは、「普段ピアノに触れない人々が参加し、世代や立場を越えて交流が生まれた」という声が多く聞かれ、音楽がもたらす温かい余白が実現しています。
朋優学院高等学校では、生徒たち自らが企画した音楽祭が開催されました。参加した生徒は、「ピアノが校内にあることで生徒たちが自然と集まり、普段は関わりがない仲間とも音楽を通じてつながることができた」と振り返ります。このように、音楽は単なる娯楽ではなく、心を開くきっかけとなるのです。
未来を見つめた音楽教育
本プロジェクトの柱は、「子どもたちに音楽をつなぐ」という理念です。角野さんは自らの子供時代の経験を生かし、音楽教育の重要性を再認識し、その機会を次の世代に伝えることを目指しています。ピアノの仕組みが見える構造は、子どもたちにとって興味深い体験であり、多くの子どもたちが目を輝かせながらピアノに触れる姿が見られます。
今後の第Ⅱ期募集は、2025年6月から2026年3月まで実施され、多くの主催者からの企画を募集中です。音楽が新しい絆を生む場として、ますます注目を集めるこのプロジェクト。あなたも、音楽の旅に参加してみませんか?
より詳細な情報や応募については、公式サイトをご覧ください:
公式サイト。