広島アンデルセンで春の訪れを祝うデンマークのお祭り!
3月2日、広島市中心部に位置する広島アンデルセンで、デンマークの伝統行事「ファステラウン」が盛大に開催されました。このイベントは、厄を払い春を迎えるための特別な日で、デンマークの家族にとってはクリスマスに次ぐ重要な祭りです。冬が長い北欧では、待ち望む春の訪れをしっかりと祝うことが大切なのです。
色鮮やかに彩られた店舗
店内は、春の到来を象徴する美しい装飾で飾られ、花々が芽吹く様子が表現されています。特に、クラフトやアイロンビーズで作られたウインドウディスプレイが来場者の目を引いていました。
ヒュッゲパークでの楽しいアクティビティ
この日の主なイベントは、ヒュッゲパークと名付けられた屋外空間で行われる様々なアクティビティです。特に人気を集めたのは、樽たたきでした。ダイナミックにデザインされた木製樽には、ファステラウンのシンボルである黒猫が描かれています。順番を待つ子どもたちの顔は期待でいっぱい。
樽を叩くと、色とりどりの飾りやボールが中から飛び出し、子どもたちは歓喜の声を上げていました。獲得したボールと引き換えに、美味しい広島アンデルセンのソフトクリームやキッズバスケットのチケットを手に入れることができます。
お絵描きファステラウンボーラ
さらに、もう一つのハイライトは「お絵描きファステラウンボーラ」です。イベント参加者は、デンマークの伝承料理である「ファステラウンボーラ」に、アイシングで自由に絵を描く楽しい体験をしました。ベーカー長から、デンマークのファステラウンの情報やお祭りの意味を聞きながら、クリームたっぷりの美味しいパンを堪能しました。所要時間は約30分で、計3回実施されたこのアクティビティは大人気でした。
参加者からの感想
イベント終了後、参加者からは嬉しい声が続出。SNSでもファステラウンに関する投稿が相次ぎ、参加者同士の交流が生まれました。具体的な感想には、「初めてファステラウンについて知った」「樽たたきで子供が人見知りを克服できた」「ベーカー長から直接教わることができた」などがあり、思い出に残る一日となったようです。
今後の予定とデンマーク文化の普及
広島アンデルセンでは、今回のファステラウンイベントを通じて、お客様とのつながりがさらに深まったことを実感しています。今後も体験を通じてデンマークの文化を広め、訪れる人々に楽しさを提供していく予定です。なお、来年も同様のイベントを2月15日に企画していますので、ぜひ来場してみてください!
デンマークのファステラウンについて
ファステラウンは16世紀から続いている伝統的なお祭りで、イースターの7週間前に行われる行事です。この日子どもたちは仮装して学校や教会に集まり、専用の木樽を叩き厄を払います。もともとは不吉の象徴とされていた黒猫を樽に入れて叩くことで、厄を追い払っていたと言われています。今では、樽にお菓子が入れられ、樽を叩いて割った子どもには王冠が授けられています。
美味しさが際立つファステラウンボーラ
ファステラウンに欠かせない食べ物「ファステラウンボーラ」は、デンマークではこの時期にさまざまなベーカリーで販売されます。もともとはキリスト教の断食に備えた食べ物として知られており、今では春を待ち望むパンとして楽しまれています。2020年からはアンデルセン・デンマーク店が新たにスタイリッシュにアレンジした「モダンタイプ」を販売し、その人気が爆発しています。今年もデンマークの新聞「Politiken」で「最もおいしいファステラウンボーラ」に選ばれた実績があり、現在は年間6万個以上が販売されています。
ファステラウンを祝い、皆で楽しい時を過ごすこのイベントは、毎年恒例となりつつあります。次回の開催をお楽しみに!