九州のさつまいも経済圏が世界へ
近年、九州地方から世界市場へと広がる「さつまいも経済圏」が注目されています。この取り組みは、福岡市に本社を置くイノベーションカンパニー、welzoが主導。地域の農産物を単なる食材としてではなく、様々な分野での価値創造に繋げることを目指しています。
特に「みんなのサツマイモを守るプロジェクト Save the Sweet Potato(SSP)」という名の産学連携コンソーシアムが大きな役割を果たしています。このプロジェクトでは、サツマイモを生産するだけでなく、加工や消費における新たな可能性を見出しています。2025年10月には「imo mamo FES 2025」というサツマイモをテーマにしたイベントが開催され、様々な議論が交わされました。
焼酎とスイーツに見るサツマイモの多様性
「imo mamo FES 2025」では、焼酎とスイーツという二つの異なる視点から、サツマイモの持つ魅力が探求されました。焼酎編では、焼酎メーカーからの情報提供があり、サツマイモがどのように焼酎の風味に影響を与えるかが語られました。特に、サツマイモの品種や生産地に応じて、焼酎の個性が変わるという現場の声が印象的でした。この視点は、焼酎づくりにおける原料への理解が、最終的な製品の価値創造に直結することを示しています。
続いてスイーツ編では、栄養管理士のえなりんさんが登壇し、異なる品種のサツマイモを用いたレシピ設計の重要性について説きました。生産者代表の奈良迫洋介さんは、品種の背景を丁寧に説明することで、消費者の理解が深まることを強調。これらの議論を通じて、スイーツは製品そのもの以上に、生産者の思いや品種・産地の価値を伝える重要な手段であることが浮き彫りになりました。
九田から世界へ、さらなる展開を目指す
焼酎とスイーツ、食の異なる分野においても共通するのは、生産過程から消費者への伝え方、さらには体験としての価値をいかに提供するかということです。この考え方が、サツマイモの利用を地域内にとどめず、より広い市場へと広げる力を持っています。今回の取り組みは、九州で培ったサツマイモの価値を国内外に広めるための新たなモデルといえるでしょう。
今後もwelzoおよびSSPは、焼酎メーカー、生産者、料理家、流通事業者など、様々なステークホルダーと協力しながら、サツマイモの価値を発信し続ける予定です。「imo mamo FES 2025」や今回の特集記事を契機に、九州からのサツマイモ経済圏が自然と世界市場に根を張る未来を、共に構築していくことを目指しています。
結論
さつまいもが持つ可能性は、単なる食材としての枠を超え、地域の文化や経済活動と深く結びついています。九州の地から、サツマイモの魅力が世界へと広がるその日は、そう遠くはないかもしれません。私たちの生活にも訪れるであろう新たな「さつまいも経済圏」の波を楽しみに待ちましょう。