北海道ワインが生んだ新たな美味しさ
北海道ワイン株式会社(小樽市)は、国産ぶどうを使用した新たな食品素材を開発し、森永製菓が展開するチョコレート菓子「小枝」の新商品に採用されました。この素材は、北海道産の白ぶどう「ナイヤガラ」から作られた果皮パウダーで、地域資源を活用したサステイナブルな取り組みの一環として注目を集めています。
「小枝」に使われる果皮パウダーの背景
北海道ワイン株式会社は、ワインづくりの過程でどうしても廃棄されがちな果皮部分を有効活用しようと、独自の技術で粉末化しました。この果皮パウダーは、北海道産ナイヤガラ種100%から生まれたもので、森永製菓のロングセラー商品に新たな形で命を吹き込むことになりました。果皮パウダーを加えることで、風味豊かな味わいが生まれ、さらに北海道のワイン文化に基づいたストーリーが商品に彩りを添えています。
ナイヤガラぶどうの魅力
ナイヤガラは、その甘ずっぱい香りと風味で北海道で広く親しまれている品種です。ワインに用いる際、果皮部分には抗炎症作用が期待される成分が含まれており、その健康効果も魅力の一つ。今回の果皮パウダーの開発工程には、北海道立総合研究機構との共同開発による特許技術が活用されており、副産物を新たな価値に転換する独自の取り組みとして評価されています。
サステイナブルな地域循環モデルの実現
この取り組みは、地域資源の循環を促進し、持続可能な日本ワインづくりの実現にも寄与しています。果皮や種子が新しい素材へと再生されることで、農家にも還元され、持続可能なぶどう栽培を支える重要な基盤となります。これにより、ナイヤガラ種の栽培から生まれる付加価値は、地域の経済にも大きく貢献しています。
商品の詳細と今後の展開
森永製菓からリリースされる新商品の名前は「期間限定小枝<白ぶどう>」。北海道白ぶどう果皮パウダーを1.4%配合しており、9月9日から全国で発売される予定です。小さな一口から北海道の豊かさを感じることができ、まさに地域の魅力が詰まった一品といえるでしょう。
今後も、北海道ワインと出会うことで農業、食品産業がさらに発展し、地域が一体となった持続可能なモデルが広がっていくことが期待されます。日本の美味しい果実が持つポテンシャルに触れ、私たちの生活に新たな色を添えています。
最後に
私たちの暮らしに寄り添う新しい商品が生まれる背景には、地域の人々や資源があってこその美味しさがあります。北海道ワイン株式会社のように、素材を大切にし、持続可能な未来を見据えた取り組みが、今後ますます注目を集めていくことを願っています。