仲道郁代のピアノ・リサイタルが極める高雅さとは
2025年6月1日(日)、サントリーホールで開催される仲道郁代のピアノ・リサイタル《高雅な踊り》。この公演は、仲道が手掛ける《The Road to 2027リサイタル・シリーズ》の一環として行われ、彼女自身が構想したテーマに基づく全20回のプログラムの8年目となります。彼女のデビュー40周年とベートーヴェン没後200年が重なるこのシリーズは、年を追うごとにその注目度が高まっています。
昨年開催された《幻想曲の模様 ――心のかけらの万華鏡》では、スクリャービン、ブラームス、シューマンなどの作品が取り上げられ、文化庁芸術祭での大賞を受賞しました。その成功を受けて、今回のリサイタルでは、ベートーヴェンの「告別ソナタ」、リストの「メフィスト・ワルツ」、ラヴェルの「優雅で感傷的なワルツ」、さらにはショパンによる「別れのワルツ」や「英雄ポロネーズ」といった名曲が演奏されます。
仲道は自身の演奏を通じて、「音楽が踊りのリズムで表現される際に高雅さが生まれる」と語ります。踊りのリズムは、聴く者の身体的な反応を促すだけでなく、精神に響く体験をもたらすのです。今回演奏される楽曲に対し、“人間の精神が表れた踊り”という見地からのアプローチがされることで、新たな感覚が生まれることでしょう。
公演に先駆け、仲道は舞踊学と精神分析学の専門家である鈴木晶氏と対談し、踊りと音楽が融合するときに聴こえる感情や感覚について語り合いました。これはコンサートをより深く楽しむための貴重な機会となります。
リサイタルのプログラムは、以下のように構成されています:
- - ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 第24番「テレーゼ」Op.78
- - ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 第25番 Op.79
- - ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 第26番「告別」Op. 81a
- - リスト:メフィスト・ワルツ 第1番「村の居酒屋での踊り」S.514
- - ラヴェル:優雅で感傷的なワルツ
- - ショパン:ワルツ「告別」Op.69-1
- - ショパン:ワルツ Op.64-2
- - ショパン:ポロネーズ 第6番「英雄」Op.53
このプログラムでは仲道自身による曲目解説や鈴木氏との対談も掲載予定です。聴く者に新しい視点を提供し、より深い音楽体験へと導きます。
「音楽と踊りが融合した瞬間に、どれほどの感動が得られるのか」との期待を胸に、皆様のお越しをお待ちしております。
公演詳細
- - 日時:2025年6月1日(日)14時開演
- - 会場:サントリーホール
- - 問い合わせ先:ジャパン・アーツぴあ 0570-00-1212
フィルハーモニーの響きの中、仲道郁代の演奏が織りなす高雅な音楽の世界に、ぜひご参加ください。音楽の力を再発見し、心の豊かさを感じる時間を一緒に共有しましょう。