未来のコンビニ体験を創造する共同プロジェクトの始動
はじめに
現代の小売業界は、消費者のニーズが多様化する中、革新を求められています。特にコンビニエンスストアは、利便性のみならず「体験価値」の提供が求められています。この業界のリーダーであるセブン-イレブン・ジャパンが、合同会社CGOドットコムと日本電気株式会社(NEC)と共に、新たな体験価値を創出するプロジェクトを始動しました。このプロジェクトは、若年層の消費者と共に新しい「コンビニの形」を模索するものです。
プロジェクトの背景
日本は少子高齢化が進行し、特に若年層の消費行動は多岐にわたります。「買い物」に来る理由が単なる物を買うことから「楽しい体験」へと変わっているのです。そのため、セブン-イレブン・ジャパンは、商品の割引や特典などの従来の施策から、顧客の感情や価値観に訴える体験型施策への移行が急務となっています。
CGOドットコムはこの変化を受け、「ギャル式ブレスト®︎」を通じて、若年層の意見を集め、コンビニに対するイメージをヒアリングしました。その結果、店は「ひとりで行く場所」との意見が多く、より多くの人が一緒に訪れたくなるような施策が必要であることが明らかになりました。
若年層をターゲットにした新たな体験の設計
このプロジェクトの核心は、若者が複数人で来店しやすい環境を作ることです。セブン-イレブン・ジャパン、CGOドットコム、NECの3社は、過去の経験をもとに「複数人で行動する動機」を洗い出し、「2人で特別な商品が買える」といったアイデアをブレストで次々と生み出しました。また、参加者からは、「誰かと購入するとチェキが撮れる」「レジ画面にサプライズメッセージを表示できる」といったユニークな提案も寄せられました。
イノベーションによる体験価値の向上
今回のプロジェクトには、NECがITベンダーとして関与しています。これにより小売業界の現場のニーズを踏まえた成長が期待されています。各社の知見をもとに、柔軟なコミュニケーションを生かして新しい体験価値を共創することが目指されています。
さらに、CGOドットコムがもたらした若年女性の視点からの斬新な発想が、プロジェクトの実行に欠かせない要素となっています。
実施レポート
実際に行われた「ギャル式ブレスト®︎」では、200を超えるアイデアが生まれました。
その中から抽出された価値要素は以下の通りです:
1.
共有体験の価値 - 誰かと共に体験する楽しさ。
2.
サプライズ要素 - 予測できない体験の魅力。
3.
自己表現の場 - SNSでシェアしたくなる体験。
4.
情緒的つながり - 感情に訴えかける経験。
これらの要素をもとに、セブン-イレブン店舗の特性に応じた具体的な体験設計を進めています。
結果と今後の展開
ブレストを通じた参加者の満足度は高く、今後の企画立案に多数のポジティブな教育が得られたと報告されています。2025年度中には実店舗での実証実験を開始し、地域特性を生かした店舗の在り方を模索していく予定です。
コメント
セブン-イレブン・ジャパンの担当者は、今回のブレストを通じて、自由な発想が生まれたことに感謝の意を示しました。一方、NECの担当者は、柔軟な発想を必要とする学びの場となったと振り返っています。
まとめ
新しい体験価値の創造は、これからのコンビニエンスストアの形を変えていく可能性を秘めています。従来の枠にとらわれないアイデアが、未来の買い物体験をどのように進化させるのか、今後の展開が楽しみです。